1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロジニアス型高度並列プログラムの開発支援環境に関する研究
Project/Area Number |
11480069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
新實 治男 京都産業大学, 工学部, 教授 (40144331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 博章 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (90273549)
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Keywords | 並列処理 / クラスタコンピューティング / ヘテロジニアス型処理 / メッセージパティング / 高性能コンピューティング / 分散メモリ / 並列プログラミング |
Research Abstract |
1.LAN接続された複数のマシンによるヘテロジニアスな並列実験環境の構築 複数のワークステーション(WS)をLAN接続した環境は既説のものが利用できた.しかし,これらのWSは,いずれも ほぼ同等の性能・仕様を備えており,その意味でホモジニアスな環境でしかなかった.そこで今年度の設備備品として,複数のCPUを搭載した共有メモリ型マシンを新たに購入した.このマシンはマルチスレッドによる並列処理を実行可能であり,既設の各WSよりも格段に高い処理性能を有している.このマシンを上記のLAN環境に統合し,PVMやMPIといった並列処理用のメッセージパッシングライブラリを利用して,並列実行環境の動作検証を行った.その一方で,既設のパーソナルコンピュータ(PC)群にもPC Unix(具体的にはLinux)をインストールし,同様にこのLAN環境への統合を行った.これらにより,異なる性能,異なるアーキテクチャのマシンが各種混在する,ヘテロジニアスな並列実行環境を構築することができた. 2.同並列実行環境への各種並列アルゴリズムの適用とそのプログラミングパラダイムに関する考察 上記のように物理的には分散メモリ型の実行環境においては,ソフトウェア的な手法によって論理的に共有メモリシステムを構築するか,論理的にも分散メモリ型として明示的にメッセージを授受する機構を設けるか,主にこの2つの方法によって並列処理アルゴリズムの実現を図ることになる.性能を重視した場合には,後者の方が有利と判断されたので,今年度は特に後者に限って,各種並列アルゴリムの実現を図ると共に,その過程を通して,同プログラミングパラダイムの有効性と妥当性について,種々の角度からの考察を行った.
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