1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的プログラミングを用いた共進化学習に基づく協調エージェントシステムの研究
Project/Area Number |
11480071
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊庭 斉志 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40302773)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 満 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50114369)
|
Keywords | 進化型システム / マルチエージェント / 遺伝的アルゴリズム / 遺伝的プログラミング / 学習 / 共進化 / 共生 |
Research Abstract |
マルチエージェントの進化のシミュレーションには、エージェントの行動を集団の数(エージェントの数)、集団のサイズ(遺伝的手法で用いる1つの集団の個体数)および世代数の積に比例した回数の実行を行う必要があるため、高速な進化型計算システム(LGPC)を構築した。これにより、従来計算量が大きくて実行が困難であった遺伝的プログラミングを、大規模な問題にも適用できるようになった。 その上で、複数のプログラムが同時に進化し、進化したプログラム間での同期、競合、通信が適切に実現されるような、「共進化」型戦略に基づく学習の枠組を確立した。共進化では学習世代が進むにつれ、各集団の個体が異なるエージェントのための特別なタスクを遂行するようになる。この方法は少ない個体数(空間的計算量が少ない)で、かつ迅速に環境に適応する(時間的計算量が少ない)という特長がある。本研究では、遺伝的プログラミングのための共進化型学習戦略を実現し、そのための計算効率の解析/改良などを行った。また、マルチエージェント学習のための異なる種類の進化戦略を比較し、共進化戦略の性能を検証した。学習方法(適応的なエージェント)に対しても、比較実験を行い、進化型戦略の有効性、適用可能性、拡張性、汎用性などを研究した。 さらに従来の遺伝的プログラミングを拡張して、マルチエージェント学習のためのシステムを構築した。これまでの遺伝的プログラミングの多くは、単一のプログラムの進化を目指すものであり、複数のプログラムを同時に進化させるためのシステムはまだ提案されていない。そこで本研究では、マルチエージェントのための汎用の遺伝的プログラミングシステムを実現した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Hitoshi IBA: "Evolving Multiple Agents by Genetic Programming"Advances in Genetic Programming. Vol.3. 447-466 (1999)
-
[Publications] Hitoshi IBA,Nikolay I.Nikolaev 他: "Inductive Genetic Programming with Immure Network Dynamics"Advances in Genetic Programming. Vol.3. 355-376 (1999)
-
[Publications] Hitoshi IBA,Takuya Ito 他: "A Selb-Tuning Mechanism for Depth-Dependent Crossover"Advances in Genetic Programming. Vol.3. 377-399 (1999)
-
[Publications] 伊庭 斉志: "進化論的計算の方法"東京大学出版会. 173 (1999)