2000 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的プログラミングを用いた共進化型学習に基づく協調エージェントシステムの研究
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11480071
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Research Institution | UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
伊庭 斉志 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40302773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 満 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50114369)
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Keywords | 進化型システム / マルチ・エージェント / 遺伝的アルゴリズム / 遺伝的プログラミング / 学習 / 共進化 / 共生 |
Research Abstract |
初年度に構築したマルチエージェント学習システムをいくつかの実用的な問題に対して適用し、その有効性を明らかにした。応用例としては、以下に述べるように広範囲の分野が含まれる。 1.WebロボットによるWWWサーチの適応的進化 構築したシステムに基づいて、共進化的手法による複数Webロボットの制御学習を行った。これによってユーザの興味にあったWebページを探索するアルゴリズムを実現した。 2.進化型ハードウェアの自動合成 本研究では、回路を複数の部分回路(エージェント)からなるマルチエージェント集団とみなして共進化型学習を適応し、的確なハードウェアを合成するシステムを構築した。 3.分散ロボットシステム 数台のプログラム可能な小型移動ロボット(K Team S.A.,Kheperaなど)の実験環境を実現し、実ロボットへの応用を試みた。具体的には、多数のロボットの間の協調行動の共進化型学習を実現した。本研究では共進化ということに焦点をあて、分業の達成、寄生行動、競争などの振る舞いに関してその実現と工学的観点からみた制御可能性に関して研究を行った。 4.ゲノム情報処理 開発した進化論的な計算手法(遺伝的アルゴリズム、遺伝的プログラミング)を応用して、動的な遺伝子・タンパク質ネットワークの推定を試みた。具体的には数十程度のノード数の重み付きネットワークモデルや微分方程式系モデルのトポロジーとパラメータの同定に成功した。 またこの他にも、量子回路の自動合成、対話型作曲支援、および金融データ予測などにも構築したシステムを応用し、その有用性を確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 伊庭斉志: "遺伝的プログラミング"電子情報通信学会誌. vol.83,no.5. 251-258 (2000)
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[Publications] 安藤晋,伊庭斉志: "可変長遺伝子を用いた進化型アナログ回路"人工知能学会誌. vol.15,no.5. 844-853 (2000)