2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11480093
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 雅夫 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80016568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 哲夫 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (20262305)
矢島 安敏 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (80231645)
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Keywords | マーケティングモデル / 顧客管理 / スキャンパネルデータ / ロジットモデル / 多次元展開法 / 潜在構造分析 / データマイニング / 消費者行動 |
Research Abstract |
今年度は,昨年度に引き続き,顧客の選好を推定するモデルを精緻化するとともに,入手したスキャンパネルデータに基づいて分析を行った.また,多次元展開法を軸としたデータマイニングを行うことにより,ブランド空間におけるの顧客の布置を表出するモデルを開発した. 1)消費者行動を表すモデルとして,ブランド選択モデルとして多項ロジットを用いるほかに,購入間隔が家庭内在庫や価格などのプロモーションに影響されること,また,購入数量も価格の影響を受けることことなどを考慮したモデルを開発した.これらを,消費者の異質性を潜在的に考慮してモデルの精緻化を図った.これを牛乳のスキャンパネルデータに適応し,価格弾力性値をもとに多次元尺度法でブランドマップを与え,牛乳カテゴリーの市場構造を分析し,マーケティング戦略上有用な情報が得られることを示した. 2)スキャンパネルデータをもとに,顧客と顧客がよく購入するブランドとの親近性を測るある距離を与える.特定ブランドの未購入客に対しても,他のよく購入するブランドとの親近性を測定する.これらを,多次元展開法を用いて顧客とブランドを同じ空間上に布置することにより,ある顧客の未購入ブランドとの距離(親近性)を推測することができる.考えられるいくつかの距離の与え方に対しても,親近性の強さを安定的に測りうることを確かめた.これにより,新製品の未購入者に,効果的にプロモーションを行う方法を与えることができることがわかった. 今年度は、上記の研究を遂行するために、新たなデータを入手し,また,計算を円滑・高速に行うためのハードウェアを重点的に整備した。また,以前に購入した研究室の計算機がダウンしたため,必要な計算施行に支障を来さぬよう計算機を追加購入した.そのため、設備費等が予定より上回ってしまっている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 里村卓也,森雅夫: "購買履歴情報からの考慮集合構築モデル"行動計量学会誌. 26-2. 89-98 (1999)
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[Publications] 里村卓也,森雅夫: "消費者の新製品受容過程とブランド選択〜試行段階のある新製品の反複購買モデル〜"マーケティング・サイエンス. 8-1,2. 15-29 (2000)
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[Publications] 竹尾留理子,森雅夫: "スキャンパネルデータのデータマイニングによる顧客・ブランドの隠れた親近性の推測"東京工業大学大学院社会理工学研究科経営工学専攻平成12年度修士論文. 1-53 (2001)
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[Publications] 杉原匡周,森雅夫: "消費者異質性を考慮した購買モデルと市場構造分析"東京工業大学工学部経営システム工学科平成12年度学士論文. 1-32 (2001)
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[Publications] 里吉健治,森雅夫: "プランドロケーションとブランドから見たセグメンテーション"東京工業大学工学部経営システム工学科平成12年度学士論文. 1-28 (2001)
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[Publications] YAJIMA,Yasutoshi: "Obtaining an Approximate Solution for Quadratic Maximization Problems in Approximation and Complexity in Numerical Optimization"Kluwer Academic Publishers (P.Paradalos Ed.). 561-577 (2000)
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[Publications] YAJIMA,Yasutoshi: "Positive Semidefinite Relaxzations for Distance Geomertry Problems"Advances in Convex Analysis and Global Optimization. 89-90 (2000)