1999 Fiscal Year Annual Research Report
救急車からの高速データ通信を目指した高軌道衛星の調査研究
Project/Area Number |
11480096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中島 功 東海大学, 医学部, 講師 (00183509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 洋隆 東海大学, 医学部, 助手 (50266425)
鶴見 豊彦 東海大学, 医学部, 助手 (60217396)
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Keywords | COMETS衛星 / ベッセル関数 / レイリー関数 / 救急車 / シャドウイング / 都市環境 / 高軌道衛星 / 動画像通信 |
Research Abstract |
我が国のすべての地域を対象に救急車内の患者の動画像、データを高軌道衛星に伝送すべく、その是非、最適軌道、必要回線数を求めるのが最終ゴールである。 具体的には、社会的課題、技術的問題点を洗い出し、高速衛星回線(動画像)による効用の臨床検証、都市環境における最適軌道、呼損率からの最適中継器の数を算出し、中継器が設計できる段階まで煮詰め、21世紀に向けた新しい社会システムを検討している。 この中で今年度は、2つのテーマに研究、検討を行った。 1、都市環境におけるCOMETS衛星からのビーコン信号の電力測定 1999年6月、7月にかけて停波直前のCOMETS衛星(NASDA打ち上げ失敗のため超楕円軌道となる)のICE(23GHz)ビーコン波を利用し、富山県高岡市内で走行中の車で、スペアナによる受信電力の測定を行い、木立、建物からのshadowingを計測した。 これにより静止軌道上 NTT DoCoMo衛星(N-ster)に比して、東から西の走行では、32%の見通し率の改善を認めた。 一方、超楕円軌道の衛星は、ほとんど継続して移動体から高速通信がターゲットに入るが、しかし、受信波はBessel関数として空間に存在し、走行により横方向に、衛星の秒7kmの飛行により縦方向に激しく変化していることも明瞭に測定された。 これは、回線マージンが乏しいとフェーズロックが外れてしまい、QPSK、PSKでは通信が成り立たなくなることも推測される。 2、高軌道衛星(例:TUNDRAなど)の最適軌道と高速デジタル通信のシミュレーション 超楕円軌道の衛星技術は、わが国はまったく有しておらず、このBessel関数の処理、および最適軌道の検討を、シミュレーションを用いて数学的に行った。 すでにBessel関数の数学的な解を求めるに至っている。 なおshodwingのレイリー関数などの演算も、マルコフモデルで行っている。
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