2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11480104
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
畠山 力三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00108474)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 孝道 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80260420)
大原 渡 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80312601)
金子 俊郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30312599)
佐藤 徳芳 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40005252)
飯塚 哲 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20151227)
|
Keywords | 沿磁力線速度シアー / 低周波揺動 / プラズマ乱流 |
Research Abstract |
(1)磁力線に沿うイオン(プラズマ)流の速度シアーを精密に制御できる,電子源とイオン源を対向に設置した新しいプラズマ源を開発した.このプラズマ源では,空間電位が電子源のバイアス電圧によって決定されるため,イオン源のバイアス電圧を変化させることにより,空間電位とイオン源電位の差でイオン流の発生・イオン流速度の制御が可能となる.さらに,イオン源のタングステン電極を同心円状に3分割することによって,半径方向の位置によってイオン流の速度を独立に変化させ,磁力線に沿うイオン流の速度ジャンプを発生させることができる. (2)上述のプラズマ源によりイオン流速度ジャンプを発生させた場合に,周波数が数kHzである2つの不安定揺動が観測された.一つは,密度勾配の存在しない中心付近で観測され,もう一つは密度勾配の存在する周辺部の速度ジャンプ領域で観測された. (3)この中心領域で観測された揺動は,2つの領域間でイオン流速度ジャンプがわずかにでも存在する場合に励起され,速度差の増加とともに振幅が大きくなる傾向が見られた.その時の揺動の周波数は,2つの領域での平均イオン流速度に比例して変化している.さらに揺動振幅の半径方向分布の測定から,この揺動は速度ジャンプ領域に局在していることが明らかになり,これらの結果からケルビン・ヘルムホルツ不安定性に関係しているものと考えられる. (4)一方,周辺部で観測された揺動は,ある閾値以上のイオン流速度の場合に励起されており,その時の周波数は電子反磁性ドリフト周波数に平均イオン流速度に比例した周波数の足し合わせで決定されていることが分かった.従ってこの揺動は,密度勾配に起因するドリフト波にイオン流速度,速度段差に起因するイオン音波が結合して成長する,これまで実験的に観測されていない,新しい型の揺動であると考えている.以上の結果から,沿磁力線速度シアーが様々な低周波揺動を励起する要因である可能性が示された.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] T.Kaneko: "Plasma Dike Potential Sustained by Local Electron Cyclotron Resonance along Converging Magnetic-Field Lines"Journal of Physical Society of Japan.. 69・7. 2060-2066 (2000)
-
[Publications] E.Tada: "Low-Frequency Instabilities Arising from Radial-Profile Jump of Field-Aligned Plasma Flow Velocity"Proceedings of the 11th International Toki Conference. PII-45. 164-164 (2000)
-
[Publications] Y.Odaka: "Control of Radial Profile of Field-Aligned Plasma Flow Velocities"Proceedings of the International Congress on Plasma Physics. BP1.120. 24-24 (2000)
-
[Publications] R.Hatakeyama: "Field-Aligned Plasma-Potential Structure Formed by Local Electron Cyclotron Resonance"Proceedings of the 11th International Toki Conference. V-2. 25-25 (2000)
-
[Publications] S.Iizuka: "Production of large-diameter uniform plasmas and control of electron temperature"Electrical Engineering of Japan. 130・1. 1-7 (2000)
-
[Publications] 多田栄司: "沿磁力線フロー速度径方向分布の低周波揺動への効果"日本物理学会第56回年会講演概要集. 27pXG-4(印刷中). (2001)