1999 Fiscal Year Annual Research Report
核融合炉高温超電導マグネットに関する工学的基礎研究
Project/Area Number |
11480112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮 健三 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内一 哲哉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70313038)
出町 和之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (00292764)
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Keywords | 高温超電導線材 / 核融合炉 / コイル設計 / 磁束量子動力学法 / 臨界電流密度 / 不可逆磁場 / 機械的特性 |
Research Abstract |
本年度は、コイル設計に必要な高温超電導線材の基礎特性に関する様々な測定と数値解析、そして理論的考察を実施した。詳細は以下の通りである。 1)磁束量子動力学法による照射量依存性の解析: 既に開発している磁束量子動力学法を改良して、核融合炉の適用上重要である臨界電流密度の中性子照射量依存性について調べた。その結果、臨界電流密度の中性子照射による変化が実験結果と定量的に一致することが示され、今後の有用な解析ツールとして期待される。 2)ピン止めポテンシャルの電流-電圧特性への影響に関する理論的考察: 電流-電圧特性に関する理論的考察を超電導現象の中間視的観点に基づいて行った。平面型と円柱型の2種類のピン止め中心を導入し磁束量子との相互作用を考えることにより、電流-電圧特性の理論式を求めた。また、実験結果と比較することにより本理論式の定性的妥当性についても確認した。 3)臨界電流密度の諸特性の評価及び理論的考察: 臨界電流密度の温度依存性について12Tスプリット磁石を用いて実験的に調べた。その結果、JcとBの間の対数的な関係を明らかにした。また、不可逆磁場曲線についても調べ、測定に加え理論的考察も行った。その結果、不可逆磁場と温度の関係は、印加磁場の強さにより2領域に分けられることを示し、各々の関係を求めた。さらに、実験結果との比較により理論的考察の裏付けを得た。 4)超電導線材の機械的特性の評価及び理論的考察: Bi-2223超電導テープがセラミックスであるために機械的な荷重に対して敏感であることがわかった。ε=0.4%のレベルを越えると、不可逆な破壊が超電導結晶にて生じI_cの低下が顕著となる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Rabara,N.Sekimura,H.Kitaguchi,P.Kovac,K.Demachi and K.Miya: "Tensile properties and probability of filament fracture In Bi-2223 superconducting tapes"Supercond.Sci.Technol.. 12. 1129-1133 (1999)
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[Publications] K.Takase,K.Demachi and K.Miya: "Numerical prediction of superconducting critical current density of Bi-2212 single crystal by heavy ion irradiated with fluxoid dynamic method"Cryogenics. 39. 435-443 (1999)
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[Publications] T.Uchimoto and K.Miya: "Application of high-temperature superconductors to enhance Nuclear fusion reactors"Fusion Technology. 36. 92-103 (1999)