2000 Fiscal Year Annual Research Report
トカマクプラズマにおけるプラズマ回転の動的形成過程
Project/Area Number |
11480113
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上杉 喜彦 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (90213339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
叶 民友 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10270985)
大野 哲靖 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (60203890)
高村 秀一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40023254)
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Keywords | 回転ヘリカル摂動磁場 / アルフヴェン共鳴 / IGBTインバータ電源 / 磁気島 / プラズマ回転 / ディジタルフィードバック制御 / EXBシアーフロー / エルゴディックダイバータ |
Research Abstract |
●既設小型トカマク装置HYBTOK-IIのジュールコイル電源をコンデンサーバンク式電源から任意波形電流制御が可能な高速IGBT電源に置き換えた結果、プラズマ電流:3〜15kAの範囲で任意の電流波形をもつプラズマの生成が可能となった。これにより従来のコンデンサーバンクを用いたトカマク運転領域を格段に拡張でき、予備放電を兼ねたACトカマク運転など、よりフレキシブルな運転を行えるようになった。 ●プラズマ電流の任意波形制御に合わせて、トカマク位置制御用の垂直磁場コイル電源の改造も行い、従来のプレプログラム方式に加えてDSP(Digital Signal Processor)を用いた実時間ディジタル帰還制御も行えるように整備した。現在、プログラム等の開発を行いつつ、実験の準備を行っている。 回転ヘリカル摂動磁場とトカマクプラズマの相互作用に関して、回転摂動磁場のトカマクプラズマ中への浸透過程を磁気プローブにより測定し、共鳴面を含めたプラズマ内部にわたっての挙動を調べた。 ●回転摂動磁場の周波数が低い場合、磁気島が形成され、共鳴面に流れる遮蔽電流よりもプラズマ電流再分配の効果が支配的になり、摂動磁場は半径方向にわたって増幅を受ける。また、周波数が高くなるにつれて、プラズマ周辺部で減衰を受けるようになる。これは、主モードであるm/n=6以外のm/n=7あるいは8の側帯波モードによる寄与と考えられる。 ●回転摂動磁場の回転とプラズマのEXB回転が逆向きになる場合、プラズマ内部の摂動磁場に強い変調が見られ、ヘリカル摂動磁場の相対的回転速度が遮蔽電流に大きく影響を与えることが見いだされた。現在、より詳細な磁場計測により回転ヘリカル摂動磁場とトカマクプラズマの相互作用の解明に取り組んでいる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 菊池祐介,小島寛樹,谷田智則,豊田光洋,上杉喜彦,高村秀一: "動的エルゴディックダイバータ実験に用いる局所へリカルコイル系の特性評価"電気学会論文誌. 120-A(印刷中). (2001)