1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11480140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤堂 剛 京都大学, 放射線生物研究センター, 助教授 (90163948)
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Keywords | 紫外線 / DNA損傷 / 光回復酵素 / 概日リズム / クリプトクローム / CRYタンパク |
Research Abstract |
光回復酵素・青色光受容体(CRYタンパク)ファミリーのin vitro,in vivoでの機能解析を目指している。光回復酵素については、Xenopusよりクローンした遺伝子に点突然変異を導入し、それらのrecombinantタンパクの活性をチェックする事により、酵素活性に変化があらわれる変異体を同定した。損傷特異的なDNA結合活性は残っているものの、DNA修復能を失っている、2種類の変異体を得た。これらの変異体の解析から、どのようなメカニズムにより修復反応が起こっているのか、理論的な展開が期待される。また、酵素の作用メカニズムを明らかにする有力な方法として、基質と結合した状態での結晶構造の決定を目指している。しかしながら、良好な状態の結晶はまだ得られていない。 CRYタンパクについては、マウス、ゼブラフィッシュ、ショウジョウバエを用い、その機能解析を行っている。マウスには2種の青色光受容体遺伝子が存在するが、各々の遺伝子のノックアウトマウスを作成し、その表現型を観察した。mCry1,mCry2各々の遺伝子をノックアウトしたマウスは、行動リズムの周期が、それぞれ短くまたは、長くなっていた。これらからダブルノックアウトマウスを作成し、その行動リズムを観察したところ、恒暗条件では、全くリズムを失った。この事は、この遺伝子が概日リズムの時計本体として機能していることを示している。今後、更にin vitroでの機能解析を行うことにより、このタンパクファミリーの全体像が明らかにされることが期待される。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] T.Ishikawa et al.: "DCRY is a Drosophila photoreceptor protein implicated in light entrainment for circadian rhythm"Genes to Cells. 4. 57-66 (1999)
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[Publications] Z.-B.Han et al.: "Agenetic effect of altered gravuty: mutations induced by simulated hypogravity and hypergravity in microsatellite sequences of human tumor cells"Mutat. Res.. 426. 1-10 (1999)
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[Publications] M.Vitaterna et al.: "Differential regulation of mammalian Period genes and circadian rhythmicity by Cryptochrome 1 and 2"Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 96. 12114-12119 (1999)
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[Publications] S.Iwai et al.: "Chemical synthesis of oligonucleotides containing the (6-4) photoproduct at the thymine-cytosine site and Its repair by (6-4) photolyase"Nucleotides & Nucleotides. 18. 1325-1327 (1999)
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[Publications] H.Asahina et al.: "Expression of mammalian DNA photolyase confers light-dependent repair activity and reduces mutations of UV-irradiated shuttle vectors in xeroderma pigmentosum cells"Mutat. Res.. 435. 255-262 (1999)
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[Publications] T.Todo: "Functional diversity of the DNA photolyase / blue light receptor family"Mutat. Res.. 434. 89-97 (1999)
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[Publications] 藤堂 剛(分担): "光シグナルトランスダクション"シュプリンガー・フェアラーク東京. 195 (1999)