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1999 Fiscal Year Annual Research Report

新機序ラクタム型抗腫瘍物質の活性発現解析と機能化展開

Research Project

Project/Area Number 11480160
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

柿沼 勝巳  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90092543)

Keywords大環状ラクタム / 抗腫瘍性抗生物質 / アミノ糖 / ポリケチド / 全合成 / ビセニスタチン
Research Abstract

20員環ラクタム及びアミノ糖を構造の特徴とするビセニスタチンは、移植マウスでヒト大腸ガンの増殖を抑制する注目すべき抗生物質である。その化学構造は共役ジエン系を二組含むものの、他に特別の官能基を有するわけではなく、その活性発現機序は非常に興味深い。本研究では先ず、Suzuki クロスカップリング、不斉アルドール等を鍵反応としてビセニスタチンそのものの全合成を達成した。一方、ビセニスタチン生産菌Streptomyces spHC34の培養液を精査して得られた類緑体ビセニスタチンMについて、含有糖マイカロースの絶対配置を生合成的考察からD型と推定して合成し、ビセニスタチンアグリコンへのグリコシル化を経て合成した。ビセニスタチンMに有意な細胞毒性はなく、遡ってアミノ糖ビセニサミンがビセニスタチンの活性発現に重要であることを明らかにした。さらに、ビセニサミンを各種の構造単純化化合物に導入するため、不斉エポキシ化と立体選択的窒素官能基導入を鍵として、非糖質から合成する柔軟且つ応用性のある方法を開発した。この方法を他の抗腫瘍性抗生物質に見出されるアミノ糖ケダロサミンの合成に応用し、ビセニスタチンアグリコンへの導入による誘導体合成を検討した。現在までのところα-グリコシド誘導体を得ている。さらに、アグリコン部官能基の特徴であるラクタム結合をラクトンとした類緑体を設計し、現在までにアグリコン部の合成に成功している。生合成についてもポリケチドスターター部の立体化学の制御について、重水素標識基質の取り込みにより検討し、L-グルタミン酸の転位を経て生じるアミノアスパラギン酸がさらに立体反転を伴って取り込まれることを明らかにした。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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