2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11480175
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
横沢 英良 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90012765)
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Keywords | プロテアソーム / 出芽酵母 / 増殖 / 制御サブユニット / ユビキチンレセプター |
Research Abstract |
1.酵母two-hybrid systemを用いて、19S複合体サブユニットRpn12と相互作用する蛋白質として、Nob1を単離した。Nob1蛋白質は、対数増殖期には存在するが、対数増殖期から定常期への移行に伴って26Sプロテアソームによって分解されるので、定常期には存在しない。また、Nob1が26Sプロテアソームに結合していることから、おそらく、増殖依存性に26Sプロテアソーム構築に関与する因子であると考えられる。現在、Nob1の作用機構を解析中である。2.従来から、19S複合体サブユニットRpn10がユビキチン鎖認識サブユニット(ユビキチンレセプター)として機能することが明らかになっていたが、酵母Rpn10欠失株でも生存可能であるので、Rpn10以外の因子もユビキチンレセプターとして機能していると推論されていた。この未解決な問題について、出芽酵母の系で、Rpn10以外にRad23やDsk2がユビキチンレセプターとして機能していることを発見した。即ち、Rad23やDsk2は、N末端ドメインを介して26Sプロテアソームに結合し、C末端ドメインを介してポリユビキチン化蛋白質を結合することが明らかになった。さらに、Rpn10、Rad23およびDsk2の一重、二重および三重欠失変異株の解析から、Rpn10、Rad23およびDsk2が協調的にユビキチンレセプターとして機能していることが明らかになった。Rpn10は、26Sプロテアソーム構築とユビキチン鎖認識の2つの役割を果たしていると考えられる。3.哺乳類由来の26Sプロテアソームの解離会合にリン酸化-脱リン酸化が関与するかについて解析し、19S複合体サブユニットRpt6のリン酸化を介する26Sプロテアソーム会合機構を提案した。
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