1999 Fiscal Year Annual Research Report
立体構造の粗視化による膜タンパク質機能中間体の構造変化の研究
Project/Area Number |
11480188
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
美宅 茂樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (10107542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園山 正史 東京農工大学, 工学部, 助手 (40242242)
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Keywords | 膜タンパク質 / 膜タンパク質構造予測 / 膜貫通ヘリックス配置 / 機能中間体 / 極性相互作用 / 物理化学的予測 / 格子モデル / バクテリオロドプシン |
Research Abstract |
膜タンパク質は実験的構造解析が非常に難しく、立体溝造が明らかになっている膜タンパク質は少ない。そこで、私達は膜タンパク質における膜貫通ヘリックスの配置を決定し、機能中に起こる構造変化を予測するシステムを開発することを目的とした.方針については以下のとおりである(1)タンパク質の構造を粗視化して、ヘリックス構造を連続体の棒とみなす。(2)膜内は誘電率が低いことから、ヘリックス間の本質的な相互作用は極性相互作用とする。(3)格子モデルとその変形を用いる。 典型的な膜タンパク質であるバクテリオロドプシンについて様々な検討を行った結果、膜貫通ヘリックスの配置、向き、傾きなどを予側することがでさた。まず格子モデルにおけるへリックス配置は実際の立体構造と非常に似ていた。また、重要なヘリックスの予測もできた。つまり、本研究における方針は構造を予測する方法として、将来性があると考えられた。 さらに機能のメカニズムを検討するには、機能中間体がどのような安定性を持ち、どのような構造変化を起こすかを知ることが重要である。まず、それぞれの構造の安定性を調べるために、バクテリオロドプシンの光誘起変性の測定を行い、光中間体の安定性は基底状態よりも低いことが分かった。また、各光中間体におけるへリックス配置を計算し、M中間体の構造が基底状態と異なるという結果を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shigeki Mitaku: "Physicochemical Factors for Discriminating between Soluble and Membrane Proteins: Hydrophobicity of Helical Segments and Protein Length"Prorein Eng.. 12. 953-957 (1999)
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[Publications] Shigeki Mitaku: "Proportion of Membrane Proteins in Proteomes of 15 Single-Cell Organisms Analyzed by the SOSUI Prediction System"Biophys. Chem.. 82. 165-171 (1999)
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[Publications] Yuri Mukai: "Light-Induced Denaturation of Bacteriorhodopsin Solubilized by Octyl- -glucoside"Protein Eng.. 12. 755-759 (1999)