1999 Fiscal Year Annual Research Report
RNAポリメラーゼによるDNA転写の1分子メカニクス
Project/Area Number |
11480195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
原田 慶恵 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (10202269)
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Keywords | RNAポリメラーゼ / DNA / 転写 / 顕微鏡 / イメージング |
Research Abstract |
まず顕微鏡システムのセットアップと試料である大腸菌RNAポリメラーゼの調製を行った。顕微鏡下で転写反応を観察するのと同じ条件下で、RNAポリメラーゼの活性を測定した。次に非常に強力なプロモーターとして知られているA1プロモーターを唯一の大腸菌RNAポリメラーゼのプロモーターとする欠失突然変異T7ファージを鋳型に、合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして、A1プロモーターを含む、長さ2マイクロメーター程度のDNAをPCR法で調製した。その際、片方のプライマーとするオリゴヌクレオチドをビオチン化しておきDNAの片端をビオチン化した。合成したDNAとRNAポリメラーゼをATP,GTP,CTP,ApU存在下で30度、3分程度処理するとRNAポリメラーゼはA1プロモーター部位から転写を開始し、20番目のAのところで転写を休止し、いわゆるstalled complexを形成することを確認した。この転写複合体をガラス基板上に固定しDNAの片端にストレプトアビジンビーズを結合させ、、NTPを加えビーズのブラウン運動を観察した。はじめビーズは激しくブラウン運動しているが、転写が進むにつれて、DNAがRNAポリメラーゼにたぐり寄せられていき、ビーズのブラウン運動がしだいに小さくなり、最後にはDNAが完全にたぐり寄せられてしまい。ビーズのブラウン運動が停止するのが観察できた。ブラウン運動停止までの時間とDNAの長さからRNAポリメラーゼの転写活性を見積もることができた。
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[Publications] Yasuharu Arai: "Tying a molecular knot with optical tweezers"Nature. 399. 446-448 (1999)
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[Publications] 原田慶恵: "エバネッセント波を用いたDNA-RNAポリメラーゼ1分子相互作用のイメージング"精密工学会誌. 65. 205-208 (1999)
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[Publications] 原田慶恵: "分子のひもを結ぶ"三田評論. 1015. 68-69 (1999)
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[Publications] 原田慶恵: "DNA分子に結び目をつくる"遺伝. 53. 10-12 (1999)