2000 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患における封入体物質のユビキチン化に関わる因子の単離同定と解析
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11480232
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Research Institution | Medical Institute of Bioregulation, Kyushu University |
Principal Investigator |
中山 敬一 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80291508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠山 鎮次 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (70294973)
中山 啓子 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60294972)
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
小南 欽一郎 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80304830)
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Keywords | 神経変性疾患 / ポリグルタミン病 / マシャド・ジョセフ病 / ユビキチン / VCP / UFD2a / ユビキチン鎖伸長因子(E4) / 封入体 |
Research Abstract |
我々はポリグルタミン病の一つであるMachado-Joseph disease(MJD/SCA3)において、その原因遺伝子産物であり封入体の主成分であるMJD1(ataxin-3)が細胞内において強くユビキチン化される事実を見出した。病気の原因であるMJD1中のポリグルタミンの伸長はMJD1の分解を強く抑制し、その安定性を著しく延長させる働きがあることが明らかとなった。我々はMJD1のユビキチン化反応を試験管内で再構築し、MJD1のユビキチン化能を活性の指標として、MJD1のユビキチン化を引き起こす活性分画からユビキチン化因子を生化学的に精製し、活性と共に挙動を共にする97kDaのタンパク質の存在を確認した。アミノ配列決定を行ったところ、この97kDaのタンパク質はAAA-typeのATPaseでシャペロン機能を持つVCPというタンパク質であることが明らかとなった。さらにVCPに結合する分子であるUFD2aをクローニングした。UFD2aは、E1-E2-E3によって数個のユビキチンが付加されたMJD1に、さらに多数のユビキチンを付ける活性(ユビキチン鎖伸長活性=E4活性)があることが明らかとなった。UFD2aはこの反応系の律速段階であり、UFD2aの量とMJD1の分解速度はほぼ比例して変動することがわかった。驚くべきことにUFD2aの量を増やしてやるだけで、細胞内で非常に安定な異常MJD1タンパク質の分解速度を正常MJD1の分解速度並に促進することが可能となった。実際に細胞内に過剰蓄積しているMJD1はUFD2aによって消失することがわかった。逆にUFD2aの機能を阻害するようなドミナントネガティブ型変異体による内在性UFD2aの活性抑制は、MJD1による封入体形成を促進することがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nakayama K.: "Targeted disruption of Skp2 results in accumulation of cyclin E and p27^<Kip1>, polyploidy and centrosome overduplication"EMBO J.. 19. 2069-2081 (2000)
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[Publications] Tsukiyama,T.: "Down-regualtion of p27^<Kip1> expression is required for development and function of T cells"J.Immunol.. 166. 304-312 (2001)
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[Publications] Takai,H.: "Aberrant cell cycle checkpoint function and early embryonic death in Chk1-/-mice"Genes Dev.. 14. 1439-1447 (2000)
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[Publications] Shimoda,K.: "Tyk2 plays a restricted role in IFNα signaling, although it is required fo IL-12-mediated T cell function"Immunity. 13. 561-571 (2000)
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[Publications] Yamanaka,A.: "Cell cycle-dependent expression of mammalian E2-C regulated by the anaphase-promoting Complex/Cy closome"Mol.Biol.Cell. 11. 2821-2831 (2000)
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[Publications] Tojima,Y.: "NAK is an IκB kinase-activating kinase."Nature. 404. 778-782. (2000)