熱膨張拘束による超高圧発生とその応用に関する研究

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11490032
• Research Institution: TOKAI UNIVERSITY
• Principal Investigator: 川島 康 東海大学, 工学部, 教授 (80169721)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 帯川 利之 東京工業大学, 工学部, 教授 (70134830)
• Keywords: 高圧発生 / 高温発生 / パルスレーザー / 高圧測定 / 高温測定

Research Abstract

パルスレーザー光をサファイアアンビルあるいはダイヤモンドアンビルによって拘束された試料に照射することにより超高圧を発生させる方法を確立すると同時に、この方法による超高圧力の工業的利用を可能にするために研究を進め、次のような結果を得た。
(1)前年度において考案されたレーザー照射による高温部からの輻射光の影響を避ける試料構成によって、ルビー蛍光線の圧力依存性を利用する超高圧力測定法が確立された。
(2)前年度において、考案され製作されたレーザー光照射顕微鏡を用いることによって、焦点位置を考慮してレーザービーム照射径が試料に一致するように調整することにより、サファイアアンビルを破損させることなく、サファイアアンビルによって拘束された上記試料にパルスレーザー光を照射できるようにした。
(3)(1)において確立されたルビー蛍光線高圧測定法を用いて、一例として、黒鉛粉末を試料として拘束し、それにパルスレーザー光を照射することによって、0.2msの間1TPa近くの高圧下で射出されると考えられる波長のルビー蛍光線が測定された。
(4)本装置において、輻射光スペクトルによる高温測定を行い、3000℃以上の高温に被加圧試料の一部を加熱できることがわかった。
(5)本装置により、ダイヤモンドの焼結に十分な高温と高圧が得られることがわかった。今後、ダイヤモンド焼結体を得るために必要な均一な圧力および温度分布の発生とそれらの維持時間について実験的検討をさらに進めていく予定である。

Research Products

• [Publications] 川島 康: "パルスレーザーを利用した熱膨張拘束による超高圧発生の研究"第42回高圧討論会講演要旨集. 125-125 (2001)
• [Publications] 川島 康, 片桐 元: "グラファイトは平面構造か?-ラマン散乱に基づく考察-"第28回炭素材料学会年会要旨集. 186-187 (2001)