2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11551003
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
八木 昭宏 関西学院大学, 文学部, 教授 (50166477)
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Keywords | 注意 / 脳波 / 眼球停留関連電位 / 脳波解析 / 視覚探索 / 眼球運動 / 脳電位 / 人間工学 |
Research Abstract |
昨年度購入した機器を中心に、眼球停留関連電位(EFRP)の解析システムの試作を進め、本年度、設計とプログラムの作成を実施した。システムは、EOGによって測定した眼球運動のデータと脳波のデータを入力する部分と、解析部分と表示部分から構成されている。EOGのデータから、サッカディック眼球運動の終了時点すなわち、眼球停留の開始時点を検出し、その時点に同期する脳波を加算平均する。この結果、EFRPを求めることが出来る。次のサッカードが生じると新たな脳波のデータを取り込み古いデータを減算する。この手続きを繰り返すことにより、次々と新たなEFRPが検出できる。その波形を次々と表示すると、時間経過に対応したEFRPを観察することができる。今回は、頭皮上の14チャンネルの脳波を同時加算し、マップ状にトポグラフとして表示するシステムの開発を目指している。既にプロトタイプを試作し、現在試験的に運転している。また、この成果を特許出願するため準備をしている。 本システムを利用した本格的な実験研究は次年度以降であるが、並行して視覚的な注意に関する基礎研究を、様々な手法を用いて検討している。具体的には、心理物理学的手法を用いた探索的注意の事態における抑制効果の研究と、様々な作業事態でのEFRPの計測と比較を行っている。 その結果、前者では、視覚探索事態では、抑制効果は探索位置ではなく、オブジェクトが重要であることを明らかにした。また、後者では、VRなど模擬作業事態でのEFRPを測定し、EFRPの振幅が注意や疲労によって変動する事を明らかにした。これらの成果を、Perception & Psychophysicsや、International Journal of Psychophysiologyなど国際誌で発表している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 寺下裕美,白井正人,八木昭宏: "顔表情を用いた眠気の主観評定-評定安定性および生理指標との関連-"ヒューマンインタフェース. 2. 455-458 (2000)
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[Publications] Takeda,Y.,Yagi,A.: "Inhibitory tagging in visual search can be found if search stimuli remain visible"Perception & Psychophysics. 62(5). 927-934 (2000)
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[Publications] Takeda,Y.,Sugai,M.,Yagi,A.: "Eye fixation related potentials in a proof reading task"International Journal of Psychophysiology. 40(3). 181-186 (2001)
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[Publications] Yagi,A.,Boucsein,W.,Yamada,F.: "Introduction ; Psychophysiology in Ergonomics"International Journal of Psychophysiology. 40(3). 7-9 (2001)
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[Publications] Yagi,A.: "International Encyclopedia of Ergonomics and Human Factors -Event Related Potentials-"Taylor & Francis. 1960 (2001)