1999 Fiscal Year Annual Research Report
反応性陰極スパッタ放電による酸素系ガス吸入イオンポンプへの応用研究
Project/Area Number |
11555008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
船戸 康幸 鈴鹿工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (10005358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 武範 鈴鹿工業高等専門学校, 電子情報工学科, 講師 (80249804)
長嶋 孝好 鈴鹿工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (30237515)
桑原 裕史 鈴鹿工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (30043326)
虫明 基 川崎医科大学, 情報科学2, 講師 (50122453)
赤石 憲也 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (90023720)
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Keywords | 酸素反応性 / 六硼化ランタン陰極 / スパッタ放電 / イオンポンプ / ボロン系薄膜 / ガス放出・吸収挙動解析 / リサイクリング / 排気特性 |
Research Abstract |
酸素及び水蒸気に対して反応性の強い六硼化ランタン(LaB6)陰極を用いたスパッタ放電を、イオンポンプとして適用を目的とした原理・応用実験を行った。真空容器としては、直径6インチ、長さ200mmのSUS-304製であり、円形陰極、容器壁陽極とした放電電極を設置した。本実験では、陰極として厚さ5mm、直径50mmのLaB6円板を使用した。この形状でのグロー放電プラズマスパッタにより、容器壁にボロン系薄膜を形成し、水を主体とする排気実験を行った。より詳細な実験遂行のため、計算機との結合による詳細測定系として、超高真空電離真空計、マスフィルタ型分圧計、ピラニ真空系を用い、データ処理系を充実させた。1.オゾン検出実験。LaB6陰の前処理をコロナ放電型簡易オゾナイザーによって行った。この時、オゾン生成の検出を行った。電極表面の脱脂、放電クリーニングは重要な影響を与える。2.プラズマパラメータと排気特性の相関関係の追求。LaB6スパッタ放電は未知の部分が多い。そのため放電パラメータと排気特性(Pump-Down特性、排気速度特性、分圧特性、)の相関について詳細実験を行い、ボロン及びLaB6膜の水に対する高排気速度の実験的検証を得た。 2.プラズマパラメータの測定。グロー放電プラズマの電子密度、電子温度、空間電位の測定を、ラングミュアプローブを用いて行った。スパッタ放電とポンプ排気特性の関連が明白となり、さらに高効率の排気を得るための条件を追求した。壁とのリサイクリング挙動、気相中での分圧特性、ガス放出特性に関する実験結果、分担者の理論的検討、等放電途中のガス放出・吸収挙動を解析し、内外学会、研究討論会で発表した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 南条徹: "ボロン化合物陰極を用いたN2/O2混合ガスグロー放電プラズマの特性"鈴鹿工業高等専門学校紀要. 33. 63-66 (2000)
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[Publications] Y. FUNATO: "Effects of Cathode Material on DC-Glow Discharge in N2/O2 Mixtures"Proc. Int. Conference Phenomena in Ionized Gases; 11-16, July, Warsaw. III. 27-28 (1999)
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[Publications] Y. Funato: "Dynamics of Nox Gases during a Glow Discharge with Sputter Discharge"BULLETIN OF THE AMERICAN PHYSICAL SOCIETY, Vol. 44. 1・II. 1096-1096 (1999)
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[Publications] Y. Funato: "Studies on a Magnetic Field Configuration for Plasma Processing"MEMOIRS of Suzuka National College of Technology. 32. 43-48 (1999)
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[Publications] 清岡千晶: "スパッタ放電のプラズマ密度、電位分布の測定"鈴鹿工業高等専門学校紀要. 31. 65-70 (1998)