2000 Fiscal Year Annual Research Report
移動形態判別と歩行速度推定機能を有するインテリジェントカロリーカウンタの開発
Project/Area Number |
11555064
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石原 正 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (10134016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 貴彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20312613)
佐川 貢一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (30272016)
猪岡 光 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20006191)
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Keywords | 歩行時運動量 / カロリーカウンタ / 無拘束計測 / 加速度センサ / ジャイロ / センサフュージョン |
Research Abstract |
本研究は,移動形態の判別と前後および上下方向の移動速度の計測を行い,歩行時運動量を高精度で推定するインテリジェントカロリーカウンタを開発する。本年度は,歩行速度導出のために必要となる前後方向移動量の高精度無拘束計測を実現するため,加速度センサ及びジャイロにて構成される小型軽量のセンサシステムを利用した移動距離推定の可能性について考察した。ここでは,遊脚相での足の前後方向加速度を積分することによって、歩行速度及び歩行移動量を求める方法を提案した。ジャイロは、遊脚相でのセンサシステムの回転量を推定するために使用した。歩行時、計測される加速度にはセンサの傾斜による重力加速度成分の混入、脚の回転による遠心加速度の混入、センサ出力のドリフトなどにより、積分処理の段階で無視できない誤差が生じる。本研究では、これらの誤差を除去するため、遊脚相での加速度のみを積分する。また、ジャイロの出力を積分することによって得られる遊脚相での足の角度と、加速度センサより得られる立脚相での角度を比較することにより、遊脚相での誤差を推定し除去する方法を提案した。さらに、構築したアルゴリズムとセンサシステムの有効性を確認するため、健常な被験者を対象として、廊下を歩行したときの歩行距離を求め、実際の歩行距離と比較する実験を行った。その結果、被験者の年齢、性別、履き物の種類を問わず、最大計測誤差2%程度の精度で移動距離を推定することが可能であることが確認された。さらに、高齢者などへの応用を考え、センサの取り付け精度を故意に悪化させた場合と、足首または膝を固定して不自然な歩行を行った場合について同様の実験を行った。その結果、取り付け精度の悪化や歩行形態の不自然さに影響されることなく、歩行距離は同様の精度で推定可能であることが確認された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 佐川貢一: "水平方向歩行距離の無拘束計測"計測自動制御学会論文集. Vol.36,No.11. 909-915 (2000)
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[Publications] 大瀧保明: "加速度センサとジャイロを用いた連続歩行分析アルゴリズム"日本機械学会論文集. Vol.67,No.655(C)(印刷中) . (2001)
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[Publications] Eiji Ino-Oka: "Efficacy of Anti-anginal Drugs in the Treatment of Angina PectorisAssociated with Silent Myocardial Ischemia : Importance of QuantitativeHolter ECG Data for Patient Activity"Internal Medicine. Vol.39,No12. 1027-1037 (2000)