2000 Fiscal Year Annual Research Report
次世代人工肢のための高度現実感を有する人工感覚創出・呈示システムの試作研究
| Project/Area Number |
11555068
|
|---|
| Research Institution | University of Tokyo |
|---|
Principal Investigator |
満渕 邦彦 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (50192349)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國本 雅也 横浜労災病院, 神経内科, 部長(研究員)
下条 誠 茨城大学, 工学部, 教授 (90292474)
石川 正俊 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (40212857)
鈴木 隆文 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 助手 (50302659)
|
|---|
| Keywords | マイクロニューログラム法 / 感圧ゴム / 感覚神経繊維刺激 / ロボットハンド(人工肢) / 機械的刺激受容器 |
|---|
| Research Abstract |
1.人工感覚の創出・提示システムの試作・評価
「マイクロニューログラム法(マイクロスティミュレーション法)を用いて、単一の感覚受容器単位につながった感覚神経線維を電気刺激(パルス列を用いて)し、感覚を生じさせるという手法」に関しては、電気刺激により生じる感覚の強度の定量的評価システムの作成と、それによる評価、および、複数の感覚受容ユニットを同時に刺激した際にどのような相互作用(線形性・非線形性現象)が生じるかについて解析を進め、希望する性状の感覚を希望する部位に生じさせるためはどのような刺激形態が必要かについての解析を継続して行った。
一方、ロボットハンドの手・指に、感圧ゴムから成るフレキシブルな圧分布測定センサーシステムを装着し、このロボットハンドシステムを用いて物体を把持させた際の圧分布をリアルタイムに計測・評価するシステムの試作、並びに改良を同時並行して行った。
次いで、この両システムを統合し、ロボットハンドシステムを操作して物体を把持させ、その際の把持により感圧ゴムから出力される電気的出力に対応した周波数で(上記の入力-出力関数を用いて)被験者の対応する部位の感覚受容ユニットを支配する神経線維を電気刺激するという、「ロボットハンド(義手)に加えられた機械的刺激を被験者に人工体性感覚として提示するシステムのプロトタイプ」の試作、ならびにその評価・検討を行った。把持圧に対応した強度の人工圧感覚を被験者に提示する事が出来、作動結果は良好である。
2.臨床用マルチチャンネル神経電極の開発
多数の(個々の)感覚神経線維との入出力を可能とする、臨床用の生体内埋込型マルチチャンネル電極に関しては、開発中の神経再生型電極の改良を進めた。生体親和性材料によるコーティングを行うと共に、材料として厚さ約30ミクロンのポリイミドを用い、柔軟性の向上を図った。現在、ラット坐骨神経に対する埋込実験を継続し、評価中である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Kunihiko Mabuchi,Takafumi Suzuki,Masanari Kunimoto: "Combined Evoked Sensation Due to the Simultaneous Electrical Stimulation of Two Single Mechanoreceptor Units"IFESS 2000. 403-406 (2000)
-
[Publications] Takafumi Suzuki,Kunihiko Mabuchi,Masanari Kunimoto,Makoto Shimojo: "Relationship between intraneural electrical stimulation and evoked pressure sensation-Psychophysical quantification-"IFESS 2000. 407-409 (2000)
-
[Publications] H.Fujioka,K.Mabuchi: "Involvement of Columns in Somatosensory Cortex Reorganization : Implication in Neural Prosthetics"Proceedings of World congress on medical physics and biomedical engineering, Chicago 2000. (CD-ROM)version. (2000)
-
[Publications] T.Suzuki,M.Kunimoto,M.shimojo,M.Ishikawa,K.Mabuchi: "Sensation Evoked by Simultaneous Electrical Stimulation of Two Single MEchanoreceptor Units"Proceedings of World congress on medical physics and biomedical engineering, Chicago 2000. (CD-ROM)version. (2000)
-
[Publications] 池田立一,下条誠,石川正俊,満渕邦彦: "ワイヤ縫込方式触覚センサの開発-4本指ハンドを用いた把持実験-"日本ロボット学会学術講演会予稿集. Vol.1. 69-70 (2000)
-
[Publications] 鈴木隆文,満渕邦彦: "末梢神経系に対する多チャンネル信号入出力のための神経電極開発"信学技報. Vol.100 No.479. 63-66 (2000)
