1999 Fiscal Year Annual Research Report
バイラテラル油圧力伝達機構を用いた福祉機器用ロボットの研究
Project/Area Number |
11555073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
斎藤 之男 東京電機大学, 理工学部, 教授 (50057238)
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Keywords | 福祉機器 / バイラテラルサーボ / 力帰還型 / パワーアシスト / 福祉用ロボット / オムツ交換用ロボット / 油圧力伝達機構 |
Research Abstract |
介護現場で重労働とされるのが高齢者・障害者のオムツ交換、入浴、ベッドの移乗とされている。その中でも、寝たきりとなったヒトへのオムツ交換は、少なくとも、毎日3〜5回行なわれる。病院では看護婦が、家庭では家族の作業となり、この時の肉体的精神的疲労ははかりしれない。特に腰痛は大きな問題である。このような介助動作の支援機器には従来、カウンターウエイトによるリフターや電動モータ付リフターはあるが、操作者がスイッチを操作する手法は、スイッチ操作と老人の姿勢を支える動作が同時であるため操作上問題があり2人以上の介護者を必要とした。本研究は、福祉機器の条件を (1)たとえ信号が切断しても安全に動作出来ること。 (2)システムが小型化でき住宅に設置出来ること。 (3)操作が簡単で小さな力でも体重が支えられることなどである。 とし、以上をふまえ本研究では、バイラテラルサーボ系の力帰還型サーボを取り込み、油圧の持つ滑らかさと、強力なパワー源としてモータを含むバイラテラルサーボによる力伝達機構のシステム化を進めてきた。 本年度は、このアクチュエータを用い高齢者・障害者のオムツ交換時に患者の体位保持する3自由度のオムツ交換ロボットの設計・試作を行なった。 このロボットの特徴として、バイラテラルサーボ系であるため、スレーブからの逆入力が可能でありパワーアシスト機能が可能であることである。これにより介護者は、僅かな力(例えば1kgf)で患者の脚を持ち上げることができ、実際に、オムツ交換をスムーズに行えることが分った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yukio Saito,Kengo Onishi,Yoshihiro Sunagawa,Shinichi Taguti: "Development of a Hydraulic Bilateral Servo Actuator for a Patient Supporting Robot"Fourth JHPS International Symposium on Fluid Power,Tokyo'99. (1999)
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[Publications] Yukio Saito,Hiroshi Itoh: "A Study of Externally Powered Orthotic Devices using Hydraulic Bilateral Servo Mechanisms"Fourth ECPD International Conference on Advanced Robotics,Intelligent Automation and Active Systems Moscow. 4. 226-231 (1998)
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[Publications] 斎藤之男: "介助ロボットによる障害者・高齢者支援技術"BME(日本エム イー学会). 12・8. 69-78 (1998)
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[Publications] 斎藤之男、砂川善宏、田口慎一: "福祉ロボットのためのバイラテラル油圧力伝達機構の研究"日本機械学会関東支部ブロック合同講演会予稿集. 341-342 (1999)
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[Publications] 今井忍、斎藤之男、砂川善宏: "バイラテラル油圧伝達機構を用いた動力装具の研究"日本機械学会関東支部ブロック合同講演会予稿集. 339-340 (1999)
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[Publications] 斎藤之男、砂川善宏、田口慎一: "バイラテラル油圧力伝達機構の研究"ライフサポート学会大会講演予稿集. 14. 100 (1998)