2002 Fiscal Year Annual Research Report
筋電制御型インタフェースに基づく障害者支援システムの開発
Project/Area Number |
11555113
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
辻 敏夫 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90179995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 荘志 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助手 (00284232)
大塚 彰 広島県立保健福祉大学, 理学療法学科, 教授 (50280194)
金子 真 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70224607)
原田 研介 独立行政法人産業技術総合研究所, 研究員 (50294533)
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Keywords | 筋電位 / インタフェース / 障害者 / ロボット / 食事支援 |
Research Abstract |
今年度は前年度までに開発したシステムの応用例として,新しい筋電制御型食事支援システムを構築した.そして,障害者によるフィールドテストを行い,実用化への可能性を検討した. 1.筋電操作型食事支援システムの構築: 前年度に開発した人間支援マニピュレータをバイポーラ電源(高砂製作所BWS60-5)により駆動する制御系を構築し,介助者なしの食事を実現するための支援システムを新たに開発した.このシステムは,(1)筋電制御式インタフェース部,(2)階層メニュー方式を採用したバイオフィードバック部(ソニーPCG-R505S),(3)マニピュレータ部から構成される.実装したシステムを用いて健常者4名による操作実験を行った結果,実際に摂食が可能であることを確認した. 2.上肢切断者による操作性の評価: 構築したシステムを用いて上肢切断者によるテストを実施し,操作性の評価を行った.上肢切断者は,右腕前腕部切断者で切断後4年が経過している.その結果,(1)食事作業は可能であること,(2)大型のマニピュレータを用いた場合,安全性の面から動作速度を落とさざるを得ず,これが作業効率の低下を招くこと,(3)使用するマニピュレータの構造によっては食べ物をスプーンで掬うことが難しく,食べ残しなどの問題が発生すること,などが明らかになった. 3.食事ロボット「マイスプーン」の利用: 以上の問題点を踏まえ,マニピュレータ部に食事ロボット「マイスプーン」(セコム)を利用したシステムを新たに構築した.このロボットは障害者による食事を目的に開発されたもので,通常はジョイスティックで操作する.本研究で提案する筋電操作方式を組み込んだ結果,筋ジストロフィー患者,頚椎損傷患者による操作を実現することができ,本システムの有効性を示すことができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toshio Tsuji: "A Recurrent Log-linearized Gaussian Mixture Network"IEEE Transactions on Neural Networks. (in press). (2003)
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[Publications] 辻敏夫: "事象駆動型作業モデルを利用したEMG信号のパターン識別"日本ロボット学会誌. 20・7. 771-777 (2002)
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[Publications] 大塚彰: "ヒトの運動解析基づく義手に関する研究-能動・装飾義手ハンドの開発-"医科器械学. 72・5. 220-227 (2002)
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[Publications] Osamu Fukuda: "A Human-Assisting Manipulator Teleoperated by EMG Signals and Arm Motions"IEEE Transactions on Robotics and Automation. (in press). (2003)
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[Publications] Nan Bu: "EMG-Based Motion Discrimination Using a Novel Recurrent Neural Network"Journal of Intelligent Information Systems. (in press). (2003)
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[Publications] Nan Bu: "Myoelectric Pattern Discrimination Using an HMM-based Neural Network"Proceedings of the IASTED International Conference ARTIFICIAL INTELLIGENCE AND SOFT COMPUTING. 456-461 (2002)