2000 Fiscal Year Annual Research Report

運輸分野における温暖化ガス排出抑制政策の包括的評価モデルの構築

Research Project

Project/Area Number	11555137
Research Institution	Tohoku University
Principal Investigator	森杉壽芳東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80026161)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	石黒一彦東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (60282034) 徳永幸之東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (40180137) 稲村肇東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50168415) 上田孝行東京工業大学, 工学部, 助教授 (20232754) 林山泰久東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (20260531)
Keywords	運輸 / 地球温暖化 / 人流 / 物流 / 行動モデル / 一般均衡分析 / 社会的厚生関数 / 運賃構造
Research Abstract	本研究は、運輸分野に着目し、さまざまな温暖化ガス抑制政策の包括的な評価モデルを開発することを目的としている。今年度の成果は、以下のとおりである。 1.私的交通における時間価値関数の性質を理論的に整理すると同時に、CES型の効用関数のもとで時間価値と私的交通の両者を同時にかつ整合的に予測する方法を開発し、その実用性を検証した。 2.業種別の貨物流動からみた国際コンテナー貨物取扱荷主の港湾選択行動について従来調査がなされていない実態解明とそのモデル化を行い、業種別にその行動が大きく違っている点を考慮したモデルの必要性を指摘した。 3.交通需要と立地行動を理論的に整合させた実用的なモデルである応用都市経済モデルを構築し、交通整備の便益評価を、主体別、分野別、地域別、住替有無別の便益に分類して計測ができることを示した。 4.物量と金銭ベースのハイブリッド型SNA産業連関表を作成し、エネルギー価格の分野間差違による不整を回避するとともに、エネルギー部門と非エネルギー部門の相互依存関係を包括的構造的に示すことができる公式を誘導した。その結果、特に、廃棄物部門とエネルギー部門の依存関係を明示することができた。 5.世代別の効用関数の加重和である社会的厚生関数をDICEモデルに適用し、各種の地球温暖化対策の評価を行った。その結果、提案されている対策のほとんどは好ましいとはいえず、100年にわたる効用レベルの軌跡を最大化するという意味で効率的な環境税または排出権取引のみが望ましい政策であるとの結果を得た。

Research Products
(12 results)

All Other

All Publications (12 results)

[Publications] 渡辺研也,徳永幸之: "複数企業を考慮した物流施設配置に関する研究"土木計画学研究・講演集No.22(1). 717-720 (1999)
[Publications] 渡辺研也,徳永幸之: "外部性を考慮した都市内物流施設配置問題"土木計画学研究・論文集No.17. 687-692 (2000)
[Publications] 武藤慎一,上田孝行,高木朗義,冨田貴弘: "応用年経済モデルによる立地変化を考慮した便益評価に関する研究"土木計画学研究・論文集No.17. 257-266 (2000)
[Publications] 加河茂美,稲村肇: "ハイブリッド型SNA産業連関表に基づくライフサイクルエネルギーの実証分析"土木計画学研究・論文集No.17. 461-470 (2000)
[Publications] 石黒一彦,桜田崇冶,稲村肇: "規模の経済を考慮した運輸費用最小化に基づく広域物流拠点配置モデルの開発"土木計画学研究・論文集No.17. 693-700 (2000)
[Publications] 花岡伸也,石黒一彦,菊地竜也,稲村肇: "業種別の貨物流動からみた国際コンテナ貨物取扱荷主の港湾選択行動分析"土木計画学研究・論文集No.17. 835-840 (2000)
[Publications] 河野達仁,森杉壽芳: "時間価値に関する理論的考察-私的交通のケース-"土木学会論文集No.639/IV-46. 53-64 (2000)
[Publications] 上田孝行,高木朗義,森杉壽芳: "社会資本整備の費用便益分析における事業効果と税収変化に関する一考察"土木学会論文集No.653/IV-48. 77-84 (2000)
[Publications] Hisa Morisugi,Yoshitsugu Hayashi: "Editorial"Transport Policy No.1. 7. 1-2 (2000)
[Publications] Hisa Morisugi: "Evaluation methodologies of transportation projects in Japan"Transport Policy No.1. 7. 35-40 (2000)
[Publications] Yoshitsugu Hayashi,Hisa Morisugi: "International comparison of background concept and methodology of transportation project appraisal"Transport Policy No.1. 7. 73-88 (2000)
[Publications] 上田孝行,小森俊文,森杉壽芳: "古典的消費者行動のモデルによる便益計測手法の比較研究"計画学研究・論文集No.17. 187-194 (2000)

2000 Fiscal Year Annual Research Report

運輸分野における温暖化ガス排出抑制政策の包括的評価モデルの構築

Principal Investigator

森杉 壽芳 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80026161)

Research Products

[Publications] 渡辺研也,徳永幸之: "複数企業を考慮した物流施設配置に関する研究"土木計画学研究・講演集No.22(1). 717-720 (1999)

[Publications] 渡辺研也,徳永幸之: "外部性を考慮した都市内物流施設配置問題"土木計画学研究・論文集No.17. 687-692 (2000)

[Publications] 武藤慎一,上田孝行,高木朗義,冨田貴弘: "応用年経済モデルによる立地変化を考慮した便益評価に関する研究"土木計画学研究・論文集No.17. 257-266 (2000)

[Publications] 加河茂美,稲村肇: "ハイブリッド型SNA産業連関表に基づくライフサイクルエネルギーの実証分析"土木計画学研究・論文集No.17. 461-470 (2000)

[Publications] 石黒一彦,桜田崇冶,稲村肇: "規模の経済を考慮した運輸費用最小化に基づく広域物流拠点配置モデルの開発"土木計画学研究・論文集No.17. 693-700 (2000)

[Publications] 花岡伸也,石黒一彦,菊地竜也,稲村肇: "業種別の貨物流動からみた国際コンテナ貨物取扱荷主の港湾選択行動分析"土木計画学研究・論文集No.17. 835-840 (2000)

[Publications] 河野達仁,森杉壽芳: "時間価値に関する理論的考察-私的交通のケース-"土木学会論文集No.639/IV-46. 53-64 (2000)

[Publications] 上田孝行,高木朗義,森杉壽芳: "社会資本整備の費用便益分析における事業効果と税収変化に関する一考察"土木学会論文集No.653/IV-48. 77-84 (2000)

[Publications] Hisa Morisugi,Yoshitsugu Hayashi: "Editorial"Transport Policy No.1. 7. 1-2 (2000)

[Publications] Hisa Morisugi: "Evaluation methodologies of transportation projects in Japan"Transport Policy No.1. 7. 35-40 (2000)

[Publications] Yoshitsugu Hayashi,Hisa Morisugi: "International comparison of background concept and methodology of transportation project appraisal"Transport Policy No.1. 7. 73-88 (2000)

[Publications] 上田孝行,小森俊文,森杉壽芳: "古典的消費者行動のモデルによる便益計測手法の比較研究"計画学研究・論文集No.17. 187-194 (2000)

森杉壽芳東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80026161)