2001 Fiscal Year Annual Research Report
都市域の総合的地震被災ポテンシャルの定量化に基づく地域防災カルテの作成
Project/Area Number |
11555149
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
福和 伸夫 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 教授 (20238520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 優 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 助手 (40314041)
飛田 潤 名古屋大学, 工学部・社会環境工学科, 助教授 (90217521)
森 保宏 名古屋大学, 環境学研究科・都市環境学専攻, 助教授 (30262877)
勝倉 裕 (株)ピートゥピーエー, チーフサイエンティスト
中井 正一 千葉大学, 工学部, 教授 (90292664)
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Keywords | 防災 / 災害情報 / 被害予測 / 地震記録 / 災害対応 / 地理情報システム / WWW / 移動通信技術 |
Research Abstract |
過去2年間に収集した災害に関する情報や検討結果に基づき、今年度は、災害情報に関して「災害情報整理学」という新たな立場を明確に提示し、それに基づいて整理された災害情報の具体的な運用方法として防災カルテ・防災処方箋を包含する「防災カルテシステム」の概念を構築し、さらに各種情報通信技術に立脚した双方向災害情報伝達のフレームワークである「安震システム」を提案・構築した。 災害情報整理の方針に関しては、収集した防災・災害に関する情報(知識・データ)に対してオブジェクト指向分析を用い、データの静的構造と動的構造を明らかにし、さらにデータや処理の流れの分析から公開すべき外部情報と隠蔽すべき内部情報を区別しつつ、防災に関わる様々な基盤情報の構造化を行う。このような基盤情報の共通性を活かし、目的・用途に応じて解析手法や結果の表現を工夫することが情報開示の有効手段となる。以上の方法論を災害情報整理学と呼ぶ。 オブジェクト指向分析により構造化された基盤情報から、利用者の意向や時間局面に対応して必要な情報を抽出し、変換・翻訳して利用者に提供するインターフェイスとして防災カルテシステムを開発した。防災カルテとして、自治体の作成するマクロな防災マップに加えて、地域に根ざしたミクロな防災情報、高密度の地盤情報や地震記録、建物や都市施設、防災施設などを統合してGISにより災害危険度を総合的にデータベース化しており、さらに災害に脆弱な地域の特定と原因の解明、そして対策を考える防災処方箋の機能を持っている。 以上の概念・技術を統合して実際の災害対応に結びつけるため、双方向災害情報システム「安震システム」と、ボトムアップの災害情報伝達端末「安震君」を新たに開発し、フィールドテストを行い有効性を確認した。具体的技術に関しては報告書に詳述している。
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[Publications] 飛田潤, 福和伸夫, 中野優, 山岡耕春: "オンライン強震波形データ収集システムの構築と既存強震計・震度計のネットワーク化"日本建築学会技術報告集. 第13号. 49-52 (2001)
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[Publications] 中井正一, 山口祥生, 石田理永: "衛星データと古い時期の土地利用に基づく地盤特性の推定の試み-千葉市およびその周辺地域を例として-"日本建築学会構造計論文集. No.552. 69-75 (2002)
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[Publications] 福和伸夫: "地域における地震動予測地図への対応と防災への活用"地震調査研究と地震防災工学の連携ワークショップ「地震動予測地図の作成に向けて-現状と今後の課題-」予稿集. 45-58 (2001)
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[Publications] 福和伸夫: "IT化の進展と既存強震観測網・新規観測網の連携及び防災的活用"地震学会シンポジウム「21世紀の強震観測ネットワークとそのデータ流通をデザインする」. 53-58 (2001)
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[Publications] 飛田潤, 福和伸夫: "災害情報端末「安震君」による双方向地域災害情報システム「安震システム」"第1回日本地震工学研究発表・討論会梗概集. 260 (2001)
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[Publications] Tobita, J., Fukuwa, N.: "Anshin-System : Intercommunication System for Earthquake Hazard and Disaster Information"