2000 Fiscal Year Annual Research Report
九州地区での強風割増係数情報に関する広域高密度データベースの構築
Project/Area Number |
11555152
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前田 潤滋 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (40128088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 博 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (30311856)
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Keywords | 強風観測 / 強風分布 / 広域観測 / 局所風 / 風洞実験 |
Research Abstract |
(1)NeWMeKデータとの対応比較を目的にした福岡市今宿地区と、台風9918号による強風分布状況把握を目的にした熊本県松合地区(宇土半島)の実地形模型を用いて風洞実験を行った。いずれも地表面30〜100m程度の風速分布を計測した。今宿地区の模型実験では、通常の境界層流れを用いた風速計測値は実測結果に基づく風速特性との対応が悪いことがわかった。これは縮小模型や風洞風速との関係で制限されるために起こるいわゆる相似則の不一致に起因するものと思われるが、風洞実験では直接的にこの問題を解決できないことは広く知られている問題である。そこで本研究では上流側にドライアイスを置くことで接近流の下層安定性を強化して計測を行ったところ、平均風速や乱れの強さに対する風向特性について、風洞実験結果をNeWMeK実測結果にほぼ対応させることができた。 この実験計測法を、台風9918号によって大きな被害が出た宇土半島の地形模型に適用して松合地区山地部の風速特性を検証した。実験結果は宇土半島の谷筋方向と台風9918号の主風向が一致することで風速値が増大する傾向があることを示した。これは現地での風倒木状況との対比から見ても妥当な結果であることが分かった。 以上の結果は、NeWMeK観測地点がない、すなわち実測データがない地点での風速割り増し係数を予測する上で重要な知見である。 (2)上記実験結果に基づいて,地形形状別の割増係数情報の追加補正を含めて,基礎情報データベースの整理を行った.追加情報として、1999年9月に九州中央部を襲った台風18号による宇土半島山地部の特性を整理した。 また,国土地理院発行の50mメッシュ数値地図情報を利用して観測地点の地形状況をモデル化し,LSD法その他による観測地点の突風率の推定を行った。
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[Publications] 石田伸幸 et al.: "福岡市西部地区での強風特性の及ぼす局所地形の影響"第16回風工学シンポジウム論文集. 16. 7-12 (2000)
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[Publications] 前田潤滋 et al.: "九州地区における台風9918号の強風特性に関する二、三の考察-NeWMeKによる強風分布情報と風倒木分布に見るマクロ地形の影響-"第16回風工学シンポジウム論文集. 16. 95-100 (2000)
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[Publications] 楠本貴博 et al.: "福岡市西部地区の局地風特性に関する実験的考察-今宿地区の風向特性-"日本建築学会研究報告 九州支部 第39号 構造系. 39. 229-232 (2000)
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[Publications] 飯田典子 et al.: "台風9918号の強風被害分布について(速報)-九州地区での構造物被害-"日本建築学会研究報告 九州支部 第39号 構造系. 39. 233-236 (2000)
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[Publications] 友清衣利子 et al.: "風倒木に見る台風9918号の強風特性について-NeWMeKによる強風分布情報と風倒木状況-"日本建築学会研究報告 九州支部 第39号 構造系. 39. 237-240 (2000)
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[Publications] 石田伸幸: "福岡市西部地区の局地風特性に及ぼす周辺地形の影響"日本建築学会学術講演梗概集. 121-122 (2000)