1999 Fiscal Year Annual Research Report
国土空間データ基盤とランドサットTMデータの統合による都市緑地の評価手法の開発
Project/Area Number |
11555159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐藤 誠治 大分大学, 工学部, 教授 (70113412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 祐治 株式会社キャディックス, 大分R&D, 所長(研究者)
小林 祐司 大分大学, 工学部, 助手 (20305030)
有馬 隆文 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (00232067)
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Keywords | ランドサットTMデータ / 数値地図50mメッシュ(標高) / 国土空間データ基盤 / 土地被覆分類図 / NVI / 緑地環境 / 市街化 |
Research Abstract |
本年度は(1)対象地域の選定、(2)ランドサットTMデータと地形条件の2点を執り行なった。 選定した都市は、福岡県福岡市、北九州市、大分県大分市である。解析を行なうにあたり、ランドサットTMデータの処理・加工を行なった。また、数値地図50mメッシュ(標高)から解析対象都市の地形データを抽出・加工し、標高と傾斜度データを解析に適用できるよう作成した。更に、今後の解析のために国土地理院発行の国土空間データ基盤(数値地図2500)の加工・処理(ベクターデータのラスターデータ化)を行なった。事前解析として、ランドサットTMデータより生成される、土地被覆分類図と植生活性度を示すNVIの指標を用いて、1987年から1998年までの期間を経年的に緑量の計測、緑地の集塊性と連担性の計測を行なった。いずれの都市も緑地や生産系緑地の減少は著しく、特に郊外へと伸びる幹線道路等の都市基盤との連動からか、緑地等の植生活性度が高い地点が減少し、市街化へと進む傾向が顕著に現われている地点の抽出ができた。これはNVIの変化の解析でも明らかになっており、都市内緑地の減少に伴い、植生活性度の低下が見受けられ、大規模に展開する緑地群の周辺でもこのような傾向があることがわかった。また、地形条件との関連性も明らかにしている。とりわけ、北九州市と大分市では、低標高、低傾斜度の地点での土地利用の変化が1987年から1998年にかけて現われており、既存の市街地から周辺の緑地や生産系緑地への市街地の展開が更に進むことを示す解析結果を得るに至っている。さらに、NVIや地形条件を考慮に入れた緑地分布評価のための新指標の開発も進めている。
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[Publications] 小林祐司,佐藤誠治,有馬隆文他1名: "RELATIONSHIP BETWEEN THE CITY'S ACTIVITIES AND THE CHANGE OF THE GREEN SPACE ENVIRONMENT USING LANDSAT TM DATA"Proceedings of the 6th International Conference on Computers in Urban Planning and Urban Management(CUPUM). Venice 1999. Published by CD-ROM (1999)
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[Publications] 佐藤誠治,有馬隆文,小林祐司他3名: "ランドサットTMデータを用いた市街地・緑地環境変化に関する解析的研究(その1〜4)"日本建築学会大会学術講演梗概集(中国). 1999年度F-1分冊. 103-110 (1999)
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[Publications] 佐藤誠治,有馬隆文,小林祐司,前田貫一: "国土空間データ基盤とランドサットTMデータの統合による都市緑地の評価システムの構築に関する研究"日本建築学会九州支部研究報告(計画系). 第39号・3. 273-276 (2000)
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[Publications] 佐藤誠治,有馬隆文,小林祐司他1名: "メッシュの連担性とその属性を統合した土地利用分布特性の把握手法に関する研究(その1、2)"日本建築学会九州支部研究報告(計画系). 第39号・3. 277-284 (2000)