2001 Fiscal Year Annual Research Report
国土空間データ基盤とランドサットTMデータの統合による都市緑地の評価手法の開発
Project/Area Number |
11555159
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐藤 誠治 大分大学, 工学部, 教授 (70113412)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 祐治 (株)キャディックス, 大分R&D, 所長(研究者)
小林 祐司 大分大学, 工学部, 助手 (20305030)
有馬 隆文 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (00232067)
|
Keywords | ランドサットTMデータ / 国土空間データ基盤 / 土地被覆分類 / NDVI / 緑地環境 / 地域類型化 / 市街化 / 緑地減少 |
Research Abstract |
本年度(最終年度)は、前年度得られた研究結果をもとに、さらに以下の項目について研究を実施した。 (1)ランドサットTMデータと都市活動との関連の解析 (2)都市内緑環境の指標化と評価手法の確立 (3)緑環境や土地利用変化に及ぼす影響度の定量的分析手法の導入と適用 (4)緑地環境評価システムの構築 (5)緑環境の活用条件の指標化 様々な要因を考慮して、緑地減少に変化を及ぼす要因を明らかにするために、数量化I類分析を用いて行った。結果として、緑地は存在する場所すなわち地形的条件や、緑地の持つ特性(植生の活性度や分布状況)などに大きく左右されることが明らかとなった。また、緑地分布地域を各要因別にの類型化し、その特徴を把握した。その結果を受けてさらにクラスター分析及び数量化III類分析により類型化を行い、市街化の進行速度と緑地分布量などから、今後緑地が減少する恐れのある地域や地点を特定し、特性を明らかにした。 さらに、市街地が緑環境や植生へ及ぼす影響度を調査するための手法(モデル)を提案し、適用を行った。その結果として、緑環境や土地利用変化に及ぼす影響の測定を定量的に行うことができる手法であることを確認した。最後に、3年間実施した分析手法を、緑地環境評価システムとして地理情報システム(GIS)上で構築を行い、システム運用上の課題や問題点を整理した。 最後に、都市内・外緑地の活用・再生の方向性及びその問題点を整理し、各分析を基に、緑環境の活用と再生の方向性を指針とともに示し、今後の問題点についても討議を行った。
|
-
[Publications] 小林祐司, 佐藤誠治, 姫野由香, 広中聡: "緑地地域の特性把握と地域類型化に関する研究"日本建築学会計画系論文集. No.554(掲載予定). (2002)
-
[Publications] 小林祐司, 佐藤誠治, 姫野由香, 福田裕文: "空間相互作用モデルを応用した市街地分布影響モデルの導出と適用"日本建築学会九州支部研究報告. 第41号. 377-380 (2002)
-
[Publications] 小林祐司, 佐藤誠治, 姫野由香: "都市における緑地分布変化の要因分析-北九州市における緑地環境指標による変化要因について-"日本都市計画学会学術研究論文集. 第36号. 823-826 (2001)
-
[Publications] 広中聡, 佐藤誠治, 小林祐司, 姫野由香, 福田裕文: "ラシドサットTMデータと国土空間データ基盤の統合による都市内緑地評価手法の開発その1-都市内の環境を組み込んだ緑地の類型化に関する研究-"日本建築学会大会学術講演梗概集. F-1分冊. 723-724 (2001)
-
[Publications] 福田裕文, 佐藤誠治, 小林祐司, 姫野由香, 広中聡: "ランドサットTMデータと国土空間データ基盤の統合による都市緑地評価手法の開発その2-都市内における緑地の変化に関する要因分析-"日本建築学会大会学術講演梗概集. F-1分冊. 725-726 (2001)