2000 Fiscal Year Annual Research Report
ゾルゲル法を用いたセラミックスファイバーの作製に関する研究
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11555169
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Research Institution | FUKUI NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
豊田 昌宏 福井工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (00290742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 陽 株式会社村田製作所, 材料開発部・開発1課, 課長
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Keywords | ゾルゲル / (Sr,Ba)NbO_6 / センサー / セラミックスファイバー / 加水分解 / 複アルコキシド |
Research Abstract |
焦電センサーを始めとする各種センサーの機能向上かつ小型化が要求されている.これら要求される特性を満足させるためには,誘電・焦電材料をFiber形状に成形することで高性能小型化が可能となる.本研究では,(Sr,Ba)NbO_6材料を選択し,ゾルゲル法を用い繊維の曳糸を試みた.出発原料のSrおよびBa単アルコキシドを2-ethoxyethanolと共に還流・蒸留精製を行い,Sr,Ba複アルコキシド溶液を合成した.別途2-ethoxyethanolと伴に,還流・蒸留精製を行ったNbアルコキシドを加え,さらに還流・蒸留精製を行うことによって,Sr,Ba,Nb三成分複アルコキシドを得た.合成されたSr,Ba,Nb複アルコキシドの加水分解により,溶液の重縮合反応を進め粘稠溶液とした.加水分解を行う際の水の添加量は,0.24mol/lの複アルコキシド溶液3mlに対し,0.20μl程度,あるいは,空気中の湿度により非常にゆっくりと加水分解を行なった.その結果、溶液の粘度が50〜100cpsiの時に繊維の曳糸性を示した.粘性を示した溶液からの曳糸を試みたところ,長さ10cm、直径50〜100μm程度のゲル繊維が得られた.得られたゲル繊維を焼成したところ,900℃で正方晶系の(Sr,Ba)NbO_6が単相で得られた.これら繊維の誘電特性を測定したところ,1100℃で焼成した繊維で誘電率300を得た.粘稠溶液からファイバーを曵糸する際,曵糸スピードを遅くする,ゲル化する際の温度を室温以上とすることで,空隙のない緻密なファイバーが得られた.誘電特性を得るための緻密なファイバーの作製には,曵糸速度を遅くする必要があることが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Toyoda and K.Shirono: "Preparation and Characterization of(Sr_<0.48>Ba_<0.52>)Nb_2O_6 Ceramics Fibers Through Sol-Gel Processing."Ceramic Transaction, J.Am.Ceram.Soc.,. (accepted)..
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[Publications] M.Toyoda,Y.Muhamm,: "Preparation and Characterization of (Ba,Ca) (Ti,Zr) O_3 Thin Films through Sol-Gel Processing"J.Sol-Gel Sci.Tech.,. 16,#1/2,. 7-12 (1999)
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[Publications] M.Toyoda,J.Watanabe and T.Matsumiya,: "Evolution of Structure of the precursor during Sol-Gel Processing of Zinc Oxide and Low Temperature Formation of Thin Films"J.Sol-Gel.Sci.Tech.,. 16,#1/2,. 93-102 (1999)