2001 Fiscal Year Annual Research Report
アークプラズマCVD法によるタンタル超微粉末の新製造プロセスの開発
Project/Area Number |
11555190
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
嶋影 和宜 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (70005346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 陽一郎 科学技術庁, 無機材研究所, 主任研究官
三浦 康孝 昭和キャポットスーパーメタル(株), 開発部研究員
平井 伸治 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10208796)
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Keywords | 金属熱還元 / 五酸化タンタル / Mg還元 / タンタル粉末 / 合成プロセス / 電解コンデンサー / 粒度分布 / Na還元 |
Research Abstract |
現在、Ta粉末はNa還元法によって製造されているが、粉末は凝集し易く、微粉末化されず、高密度化しがたいと言われている。そこで、新たなタンタル粉末製造プロセスを構築する必要がある。平成11年度にCVD法により次ぎの反応によって高純度のTa微粉末を生成したが、(TaCl_5(g)+(5/2)H_2(g)=Ta(s)+5HCl(g))この反応によるTa粉末合成では、気相ー気相反応であるため、反応率が悪く、研究が進行し難かった。そこで、平成12年度からは、新しいTa粉末製造プロセスとして、五酸化タンタルを原料とし、金属Mgを還元剤に用いた次式の反応により、(Ta_2O_5(s)+(5Mg(g)=2Ta(s)+5MgO(s))によって、比表面積の大きい高純度のTa粉末製造法について研究を行った。平成12年度は、温度依存性、時間依存性について調査した結果、高温ほど反応はし易いが、粉末の細孔が低下し、粉末特性の向上には低温還元が必要であることが判明した。 そこで、本年度は650℃、700℃、750℃の低温で還元実験を行い、合成Ta粉末の温度依存性を調べ、SEM観察、粒度分布、比表面積、化学分析などの特性評価を行った。650℃の還元では還元反応が充分に進行せず、700℃以上で還元する必要が分かった。またSEM観察および粒度分布測定によれば、粒子直径1μm〜5μm程度のTa粉末が合成されていることが判明した。化学分析の結果によれば、従来のNa還元によるTa粉末と同程度の純度のものが製造可能であった。 今後は、タンタル微粉末の大量製造プロセスの開発を行う予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 嶋影和宜: "熱CVD法によるタンタル薄膜の合成"日本金属学会北海道支部夏季講演集. A14. 18 (1999)
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[Publications] 嶋影和宜: "マグネシウムによるNb_2O_5の金属熱還元挙動"資源素材学会秋期大会講演集. D5-2. 111-112 (2000)
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[Publications] 嶋影和宜: "Ta_2O_5およびTaCl_5化合物からのタンタル粉末の合成"日本金属学会北海道支部夏季講演集. A27. 22 (2000)