2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11555196
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
秋山 友宏 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50175808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 順一郎 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20006050)
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Keywords | スラグ / 熱回収 / 化学的熱回収 / セメント / 微粒子 |
Research Abstract |
平成12年度の実績は以下の通り。 1.反応速度測定 昨年度に引き続き、対象とするスラグ融体が本来有している触媒性を学術的に評価した。 本年度は特に塩基度(CaO/SiO2)、ウスタイト濃度などスラグ組成が総括反応(CH4+H2O→3H2+CO)速度に及ぼす影響を明らかにした。その結果それらの影響を定量的にグラフ上で評価することに成功し、論文として報告した。昨年度の成果と併せてこれら反応速度定数に関する基礎データは溶融スラグ微粒化プロセスの設計データとして極めて有意義な成果が得られた。 2.プロセス基礎設計 スラグと反応性ガスの熱交換方法として、a)スラグ中へのガス吹き込み型とb)微粒子生成型の二つのプロセスが想定される。 前者は高温状態でガスを液面に吹き付け、その形状を高精度に観察することに成功した。これはX線CTスキャナを使用することにより高温状態での直接測定にはじめて成功した。その結果、従来言われていたような2次関数近似できるものではなく、筒状に深くガスが浸入することがはじめて明らかになった。 後者では特に一定の角速度で高速で回転するカップに上部よりスラグを装入し、カップ淵より微粒子として周囲に飛び散らせると同時にカップ外壁に沿って下部からジェット状に空気をスラグに吹き付け、微粒化する実験を行った。回転数や温度が大きく粒子形状に影響する事実をつかんだ。これらのデータは極めて興味深い結果を明らかにした。すなわち、直径10cmのカップを回転数分速900でまわした場合は数mmの不規則形状であったものが、3000回転では1mm以下の球形粒子を得ることに成功した。得られた粒子径は既存の経験式でほぼ説明することができた。
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[Publications] 嶋田太平,秋山友宏,葛西栄輝,八木順一郎: "回転カップアトマイザーを用いた溶融スラグの微粒化"東北大学素材工学研究所彙報. 56.1,2. 92-97 (2000)
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[Publications] T.Shimada,V.Kochura,T.Akiyama,E.Kasai,J.Yagi: "Effect of slag composition on the rate of methane-steam reaction"ISIJ Int.,. 41,. 111-115 (2001)
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[Publications] T.Shimada,T.Akiyama,E.Kasai,J.Yagi,: "Observation of molten slag surface under gas impingement by X-ray computed tomography"ISIJ Int.,. 40. 958-963. (2000)