1999 Fiscal Year Annual Research Report
メソポーラスシリケートの常温合成法の開発と触媒・吸着材料への応用
Project/Area Number |
11555214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
寺岡 靖剛 長崎大学, 工学部, 教授 (70163904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安武 昭典 三菱重工業株式会社, 長崎研究所, 主務
森口 勇 長崎大学, 工学部, 助教授 (40210158)
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Keywords | メソポーラスシリカ / メソポーラスメタロシリケート / 触媒 / 吸着剤 / 窒素酸化物 / 硫黄酸化物 / 一酸化炭素 / 環境浄化 |
Research Abstract |
本研究は,種々のメソポーラス体の合成法の開発と新規なメソポーラス系触媒および吸着剤の開発を目指したものである.本年度の成果概要は以下の通りである. 1.メソポーラスシリカ,アルミノシリケート,チタノシリケート,フェロシリケート,フォスフォアルミノシリケートなどの常温合成条件(pH,原料,時間など)を確立した. 2.メソポーラスアルミノシリケートは固体酸性を示すことをアンモニアの吸着測定から明らかにした.またイオン交換能を有することを明らかにし,Cuイオン交換体の調製条件を確立した. 3.Cuイオン交換メソポーラスアルミノシリケート中のCuイオンの存在状態,酸化還元特性を水素による昇温還元法,電気化学および分光学的手法により検討した.Cu(II)→Cu(I)→Cu(0)と段階的な還元が進行すること,通常不安定なCu(I)が極めて安定に存在すること,Cu(I)は室温での酸素処理ではCu(II)に強化されないことなどを明らかにした. 4.Cuイオン交換メソポーラスアルミノシリケートはNOの直接分解反応には活性を示さないが,NOのエチレンによる選択還元反応にはある程度の活性を示すことがわかった.一方,安定に存在するCu(I)の特性に着目してCO吸着特性を調べたところ,室温では共存酸素に影響されない,CO/CO_2の選択性が高いなどの特性を有し,優れたCO吸着剤であることが明らかになった. 5.メソポーラス体吸着剤の新たな成形法として,アルギン酸ビーズ法を開発した.本法は加圧過程を経ることなく吸着剤成形体が作製できる方法で,作製したビーズ状吸着剤が優れたSO_2吸着特性を示すことを明らかにした.
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