1999 Fiscal Year Annual Research Report
固定化昆虫細胞によるタンパク質の高生産バイオリアクタープロセスの開発
Project/Area Number |
11555220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
福田 秀樹 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (30263396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘 佳永 長瀬産業株式会社, 研究開発センター, 研究員
山地 秀樹 神戸大学, 工学部, 助手 (40283874)
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Keywords | 昆虫細胞 / Sf9 / バキュロウイルス / 組換えタンパク質 / 固定化 / 細胞保持粒子 / ポリビニルホルマール樹脂 |
Research Abstract |
昆虫細胞-バキュロウイルス系による機能性タンパク質の高生産プロセスを構築するための工学的な基礎を確立することを目的として,本年度は,固定化していない細胞による組換えタンパク質の生産特性の解析,固定化による細胞の高密度化,および組換えタンパク質生産に及ぼす固定化の影響について検討した. まず,組換えバキュロウイルスの感染時に昆虫細胞Sf9を新鮮培地に懸濁させ,種々の初期細胞密度および感染多重度(MOI)の下で振とう培養を行った.ウイルス感染時から組換えタンパク質の生産が完了する時刻までの生細胞密度の時間積分値に対して組換えタンパク質の生産量をプロットすることにより,組換えタンパク質生産に及ぼす細胞密度およびMOIの影響を解析した.組換えタンパク質生産は培地中の栄養分の有無によって著しく影響を受け,1以上の高いMOIでウイルスを細胞に感染させ,タンパク質生産の完了時に生細胞密度の時間積分値が8X10^6cells・d/cm^3に達するような初期細胞密度で培養を行うことにより,組換えタンパク質生産を至適化できることがわかった. 次に,多孔性の細胞保持粒子(biomass support particles,BSPs)を用いる昆虫細胞の固定化と組換えタンパク質生産について振とう培養において検討を行った.平均孔径が60μmのポリビニルホルマール樹脂多孔質体粒子(2×2×2mm)をBSPsとして用いると,Sf9は振とうフラスコ内で自然にBSPsに固定化され,定期的に培地交換しながら培養を継続すると,固定化細胞は5×10^7cells/cm^3-BSP以上の高密度に達することが示された.組換えウイルスを感染させた固定化細胞は,高密度状態においても,培地中の栄養分が枯渇しないように適切に培地交換しながら培養することにより,固定化していない細胞の最大比生産速度と同等の比速度で組換えタンパク質を生産可能であることが示唆された.
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[Publications] Yamaji,H.: "Optimal Production of Recombinant Protein by Baculovirus-Insect Cell System in Sake-Flask Culture with Medium Replacement"Journal of Bioscience and Bioengineering. 87(5). 636-641 (1999)
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[Publications] Yamaji,H.: "Production of Recombinant Protein by Baculovirus-Infected Insect Cells in Immobilized CultureUsing Porous Biomass Support Particles"Journal of Bioscience and Bioengineering. 89(1). 1-6 (2000)