1999 Fiscal Year Annual Research Report
有機酸水溶液中での粘土層間チタニア架橋体の合成と機能材料への応用
Project/Area Number |
11555235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
北山 淑江 新潟大学, 工学部, 教授 (70018472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木島 嘉之 日揮化学株式会社, 開発研究所, 研究員
松田 泰宏 日揮化学株式会社, 企画室, 主任(研究職)
児玉 竜也 新潟大学, 工学部, 助教授 (60272811)
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Keywords | 粘土層間チタニア架橋体 / マイカ / サポナイト / モンモリロナイト / 酢酸 / 表面積 / 細孔分布 / 滴下法 |
Research Abstract |
酢酸水溶液中にtitanium tetraisopropoxide [Ti(O-iPr)_4]を加えてチタン多核錯体を合成し、マグネシウム-ケイ酸層で構成されているサポナイトおよび膨潤性マイカにインターカレーションによる粘土層間チタニア架橋体の合成における反応原料中のTi(IV)量の影響について検討した。生成物である粘土層間チタニアサポナイトおよびマイカでは、Ti(IV)/CEC=40の溶液が架橋体合成の最適条件であることがわかった。この合成条件では、表面積および細孔容積が大きく細孔分布も均一な生成物が得られた。Ti(IV)/CEC<40では、生成物の表面積および細孔容積が小さく、XRD測定においても架橋体の形成度が悪いことがわかった。Ti(IV)/CEC>40の溶液中での反応では、細孔容積が大きく細孔径も均一なものが形成されるが、粘土表面へのTiO_2の析出が起こるため、表面積は増大した。これらの結果は、粘土チタニア架橋体を合成する際のTiO_2架橋構造の構築が、粘土のもつ結晶構造および層の化学組成に支配されている可能性を示唆している。そこで、アルミニウムケイ酸塩層により構成されているモンモリロナイトを原料として、酢酸溶液中で生成したTi(IV)多核錯体のインターカレーションによる層間チタニア架橋体の合成を試みたところ、合成反応の原料中のTi(IV)の量を制御することにより、細孔径の異なるモンモリロナイト層間-チタニア架橋体を合成することに成功した。また、モンモリロナイトの場合、層間が42Åと通常の架橋体の約2倍のものが得られた。滴下法についても検討を行ったところ滴下速度が重要なファクターであることがわかった。
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Research Products
(2 results)