1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11555268
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
茂木 透 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80182161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 利弘 地質調査所, 地殻物理部, 研究室長
下泉 政志 北九州職業能力開発短期大学, 助教授
田中 良和 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00025420)
福岡 晃一郎 応用地質株式会社, 研究員
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Keywords | 地質構造探査 / 電磁探査 |
Research Abstract |
本年度は、MT法による3次元深部地殻構造電磁探査システムを構築するための初年度として、3次元構造探査に適した測定方法の理論的検討、測定器材の設計・製作,電場・磁場のノイズに頑健なデータ解析法の開発および3次元構造に対するインバージョン法の基礎的検討を実施した。最適な探査システムを構築するために、特にMT法は自然の電磁波を観測する方法であるから、周波数帯域による自然電磁波の特徴を考慮した測定法や測定器材の開発が重要であり、これに適するように長周期用、短周期用測定器を設計・製作した。また、AMT用のデータ制御装置を購入し、この周波数帯のデータを広い帯域で効率よく取得できるようになった。データの解析に関しては、これまでの一般的な方法では考慮されなかった磁場のノイズも考慮したスペクトル行列に対する特異値分解法を用いたインピーダンス計算法のプログラムを開発した。また、電場・磁場にスパイク状ノイズの周波数スペクトルへの影響について検討し、スペクトルのロバスト推定法について種々の方法の長短を調べた。3次元構造に対するインバージョンの研究では、最小2乗法によるインバージョン法について、まずいくつかの簡単なモデル構造に対してインバージョンが可能なことを確認した。次に実データについてのインバージョンを試みたが、複雑な実際の地下構造に対するインバージョンは、用いるデータの空間的密度、周波数の選択、計算を安定させるために必要な構造の平滑化の重味付けについてさらに検討が必要なことがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 梶原竜哉: "MT法データによる森地熱地域の比抵抗構造"物理探査学会第100回学術講演会講演論文集. 202-206 (1999)
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[Publications] T.Uchida: "Three dimensionality of MT data in Kakkonda Geothermal Field, Northern Japan"Proceedings of three-Dimensional Electromagnetics (3DEM2). 285-288 (1999)