1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11556021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kochi National College of Technology |
Principal Investigator |
岸本 誠一 高知工業高等専門学校, 電気工学科, 講師 (90177816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢村 正義 高知大学, 農学部, 教授 (20038300)
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Keywords | 水晶振動子 / におい / におい識別 / センサ / 柑橘類 |
Research Abstract |
今までの実験から本システムの柑橘類果実の識別への応用の有効性を認めているが実用化への発展のためには、更なる識別感度の向上が不可欠である.そこで、本年度はシステム各部の最適条件の検討を行った.具体的には、水晶振動子吸着膜セルの温度、および吸着膜セルの並べ方や配置方法やセル形状などの検討を行った.検討を行う上で、測定システムは昨年までに組み上げた測定系を基本とした. まず、センサである水晶振動子セルを封入しにおい分子を取り込むセンサ・セルについて、アルミニウムを材料として幾つか設計・製作した.その結果、セルの容積は、識別感度(水晶振動子の発振周波数の変化分)の向上と測定時間の短縮に大きく影響することがわかった.これについては、水晶振動子のセッティングの容易さも考慮して設計した.また、現システムでは250℃で気化したにおい試料をセンサ・セルに取り込んでいるが、このときセルの温度は室温であり、におい分子とセンサ・セルとの温度差が検討課題となっていた.今回、センサ・セルの温度を室温から60℃まで変化させ測定を行い、30℃の場合に感度が一番よくなることがわかった.この温度については、吸着膜の種類、厚さによって異なる可能性があるので、今後検討の余地がある.吸着膜については、膜の種類を増やすのではなく、特に再現性に重点をおいて、作製方法の検討を行った.安定した発振を確保するには吸着膜物質の塗布方法の影響が大きい.最適の吸着膜濃度、厚さには、被測定対象におい分子の大きさ等も関係すると思われる.また、データ収集測定プログラムを改良し、今後のにおい識別プログラムの作成に応用できるように改良加えた.
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