2000 Fiscal Year Annual Research Report
森林を利用した温暖化ガス固定対策における樹皮呼吸に関する研究
Project/Area Number |
11556029
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
角張 嘉孝 静岡大学, 農学部, 教授 (60126026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 久夫 盟和商事(株), 企画開発部, 取締役部長(研究職)
守谷 孝志 小糸工業(株), 機電事業部・環境調節第4技術, 科技術部課長(研究職)
半田 繁 小糸工業(株), 機電事業部・環境調節第2技術, 技術部次長(研究職)
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Keywords | 温暖化ガス / CO_2固定対策 / 森林 / 樹皮呼吸 / 評価 |
Research Abstract |
本装置は、非同化器官表面(樹皮)からのCO_2フラックスを研究するため、樹皮の呼吸量を通気法により測定するものである。チェンバーの中に、切断資料や土壌、腐植土、ミネラルソイルなどを入れ、気温を制御しながら通気し、通気量とCO_2濃度の変化から呼吸量を計算します。同時に樹皮呼吸に関係の深いチェンバーの気温、樹体温度などを計測する。チャンネル数は6とする。流量範囲は1〜5lit./min.で精度は±0.2%FSである。CO_2分析計は赤外線ガス分析計、0-2000ppm再現性は±0.5/±1.0%FS、温度センサーは熱電対による。温度制御範囲周囲温度±10℃、精度±0.1℃ [樹皮呼吸測定装置の試作] 1)試作された研究機器を用いて、室内実験室レベルで性能試験を行った。その結果、空気ポンプの出力が小さいので、さらに大きなポンプを購入した。6チャンネルすべてが、3リター/分以上得ることが可能になった。2)サンプルガスを分析計に導入しテストした結果、多少ドリフトがあるが野外に持ち出せる態勢になった。3)野外条件下のケヤキを対象に樹皮呼吸チェンバーを製作し、計測を始めた。低温高圧のため、マスフローコントローラに結露水が溜まり、制御不能になった。4)現在、マスフローセンサーの修理が完了した。5)次年度に備えて、機材の整備を行っている。 [計測ソフトウェアの開発] 1)システムの統合およびバルブの制御のために日本ナショナルインスツルメンツ社製ラボビューを用いた。2)汎用性の高い計測ソフトウェアを完成することができた。3)当面機器はディファレンシャルモードで稼働するが、将来は絶対値で測定する可能性も検討したい。
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[Publications] 角張嘉孝: "地球温暖化を防止する.-西オーストラリア乾燥地の大面積緑化による二酸化炭素固定プロジェクトの紹介-"地球環境. 5・1/2. 17-26 (2000)
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[Publications] 角張嘉孝: "Possibilities for increasing Carbon Dioxide Seguestration Taking Advantage of Scale Merit in a Seuii-Arid Ecosystem"Green Age. 23. 3-9 (2001)
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[Publications] 角張嘉孝: "ブナ樹冠の大気飽差が光合成速度と気孔開閉に与える影響"日本緑化工学会誌. 26・(3). 178-187 (2001)