1999 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド機能セルロース誘導体の分子設計と利用開発
Project/Area Number |
11556031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中坪 文明 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10027170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 政利 旭化成株式会社, 高分子科学研究所, 室長
上高原 浩 京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (10293911)
湊 和也 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (10026601)
山根 千弘 旭化成株式会社, 高分子科学研究所, 研究職
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Keywords | ハイブリッド機能セルロース誘導体 / 長鎖アルキル基 / 嵩高いジフェニルアルキルメチル基 / セルロース / DMAc / LiCl溶液 / p-アセトキシトリチル基 / p-メトキシトリチル基 |
Research Abstract |
ハイブリッド機能セルロース誘導体の調製には、6位水酸基に選択的に長鎖アルキル基を導入する必要がある。まず崇高いジフェニルアルキルメチル基の導入を計画した。まず市販のジフェニルメチルクロライドをジメチルアセトアミド(DMAc)/リチウムクロライド(LiC1)中で反応させ、ジフェルニルメチル基の導入を試みたが121.5時間後、DS=0.36と反応性において問題の残る結果となった。 そこで、トリチル基の6位選択的導入が報告されていることから、パラ位に長鎖アルキロキシ基を持つトリチルの導入を次に検討した。4-Hydroxy-benzoic acid methyl esterをベンジル化し、4-Benzyloxy-benzoic acid methyl esterを得た。次いで、フェニルマグネシウムブロマイドを用いグリニャ-ル反応により(4-Benzyloxy-phenyl)-diphenyl-methanolを得た。ベンジル基を接触還元により脱離させ4-(Hydroxy-diphenyl-methyl)-phenolを得た後、アセチル化によりAcetic acid 4-(hydroxy-diphenyl-methyl)-phenyl esterを得た。最後にアセチルクロライドを用いて、Acetic acid 4-(chloro-diphenyl-methyl)-phenyl esterを得た。 この試薬をセルロースのDMAc/LiC1溶液中、セルロースと70度、48時間反応させたところ、置換度0.91でp-アセトキシトリチル基が6位に選択的に導入された。 また、セルロースを溶解する際の乾燥時間を変えることで、p-メトキシトリチル基の導入率が置換度0.7から1.0と大きく変化することが見いだされた。
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