2000 Fiscal Year Annual Research Report
ホリスタチン関連蛋白のトランスジェニックマウスの開発とその関節炎における意義解明
Project/Area Number |
11557038
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
尾崎 承一 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00231233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大本 安一 大塚製薬, 細胞工学研究所, 主任研究員
杉野 弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50211305)
小川 佳宏 京都大学, 医学研究科, 助手 (70291424)
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Keywords | ホリスタチン関連蛋白 / トランスジェニックマウス / トランスジーン / II型コラーゲンプロモーター / PCR / FLAGエピトープタグ / DBA / 1マウス |
Research Abstract |
本年度はin vitroでのマウスホリスタチン関連蛋白(mFRP)トランスジーンの発現の確認と、mFRPトランスジェニックマウスの作製を行った。前年度に作製したトランスジーンCol2a1-mFRPおよびCol2a1-FLAG-mFRPはII型コラーゲンプロモーターで発現が制御される構造をもつ。この構造が正しく構築されII型コラーゲンプロモーターが正常に機能するかどうかを、II型コラーゲンを発現するマウス奇形細胞種株ATDC5にトランスジーンを導入し、その産物のmRNAレベルでの発現により確認した。トランスジェニックマウスの作製に際しても、FLAGエピトープタグをもつCol2a1-FLAG-mFRPを用いた。関節炎易誘導マウスであるDBA/1(Crj)マウス雌3.5週令をDBA/1(Crj)雄と交配後、前核期卵を回収しこれにトランスジーンを注入した。注入操作後培養し、形態的に正常な胚のみを仮腹となるICRマウスに1匹あたり約30個、左右の卵管に約15個づつ移植した。トランスジーンを注入した胚は344個で、そのうち310個を仮腹であるICRマウス11匹に移植した。仮腹のうち9匹は不妊で2匹が出産し4匹の仔(F0)を得た。この4匹のF0のゲノムDNAを調製しFLAG-mFRPに特異的なプライマーでPCRを行った結果、雄の1匹がトランスジーン陽性であった。トランスジーン陽性F0は野生型と比較してphenotypeに特に変化は認められなかった。このF0を野生型DBA/1(Crj)と交配しF1をつくり系統維持中である。生まれたF1は53匹であり、現在このF1のトランスジーンを解析している。本研究課題のために安定した実験系を得るには複数の系統の確立が是非必要であり、研究期間を延長して今後もトランスジーンの注入を続け新たな系統を作製し、実験計画を実行する予定である。
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[Publications] Ochiai K.,Ozaki S., et al.: "Genetic regulation of anti-erythrocyte autoantibodies and splenomegaly in autoimmune hemolytic anemia-prone New Zealand Black mice."Int.Immunol.. 12・1. 1-8 (2000)
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[Publications] Tanaka M.,Ozaki S., et al.: "Cloning of novel soluble gp130 and detection of its neutralizing autoantibodies in rheumatoid arthiritis."J.Clin.Invest.. 106・1. 137-144 (2000)
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[Publications] Nishimura H.,Ozaki S.: "Practical approaches to determining disease-suspecptible loci in multigenic autoimmune models."Intern.Rev.Immunol.. 19. 335-366 (2000)
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[Publications] Ozaki S.: "ANCA in inflammatory bowel disease."J.Gastroenterol.. 35. 721-723 (2000)
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[Publications] Ma W.,Ozaki S., et al.: "Detection of anti-neutrophil cytoplasmic antibodies in MRL/Mp-lpr/lpr mice and analysis of their target antigens."Autoimmunity. 32. 282-291 (2000)
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[Publications] Yahata K.,Ozaki S., et al.: "Molecular cloning and expression of a novel klotho-related protein."J.Mol.Med.. 78. 389-394 (2000)
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[Publications] 尾崎承一(共著): "「内科学」Behcet病。"医学書院(東京)、小俣政男,金澤一郎,北原光夫,山口徹総編集(印刷中).
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[Publications] 尾崎承一(共著): "「血管炎」血管炎症候群の診断と病態把握:免疫血清学的検査。"朝倉書店(東京)、長澤俊彦 監修,橋本博史 編集(印刷中).