2001 Fiscal Year Annual Research Report
光老化モデルマウスの開発:エラスチン・プロモーター/蛍光蛋白発現遺伝子導入線維芽細胞による紫外線障害の迅速診断
Project/Area Number |
11557062
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
今 淳 弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (60271798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 克人 弘前大学, 医学部, 助教授 (20236730)
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Keywords | 光老化 / エラスチンプロモーター / solar elastosis / 紫外線 / 線維芽細胞 / サンスクリーン |
Research Abstract |
昨年度までの研究によって,ヒトエラスチンブロモーター遺伝子がstableに導入されたマウス線維芽細胞由来3T3細胞を調整できた。そこでこの細胞を用いて,今年度は以下の研究を行った。 1)ヒトエラスチンプロモーター/GFP遺伝子導入マウス線維芽細胞由来(3T3)への紫外線UVBの照射-条件設定:調整した3T3細胞をコンフルエントになるまで培養した後,UVBを各照射量に応じて(0,50,100,200,400mJ/cm^2)照射した。その結果,照射後24時間後の観察では,UVBの照射量に応じて,個々の細胞で発現しているGFPの蛍光強度の増強が認められた。しかし,200mJ/cm^2以上の照射では細胞障害性が強く,容易に細胞が培養ディッシュから剥離していた。そこで,次に照射後の培養時間と細胞剥離との関係を解析した。その結果,100mJ/cm^2の照射して18時間後に細胞を観察する方法が,細胞の剥離がみられず,しかもGFPの蛍光強度が強い最も良好な条件であることが確認された。 2)光ファイバー蛍光分光光測定装置を用いた導入細胞のGFPの蛍光強度の定量化:100mJ/cm^2UVB照射し,18時間後に回収した3T3細胞をヒロサキへアレスラットの皮下に注入した。次いで,光ファイバー蛍光分光測定装置(SPEX Fluorolog-3, Jobin Ybon-Horiba Group社製)にて外表よりGFPの蛍光強度を測定し,定量化を試みた。その結果,導入細胞を注入した部位で蛍光強度の優位な上昇が認められた。この検出された蛍光の測定波長はGFPの測定波長と一致していた。この様に明らかな優位差を認め,満足すべき結果が得られた。この結果は今後の新しいサンスクリーンの効果をin vivoで観察出来る可能性を示唆した。
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