2001 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト組織移植NOD/SCIDマウスと発光性ヒト癌細胞を用いた癌転移微細機構の解明
Project/Area Number |
11557082
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 誠一 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (60221066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎葉 健一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90196345)
大谷 明夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30133987)
佐藤 靖史 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (50178779)
石井 恵子 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (00291253)
溝井 賢幸 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90271949)
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Keywords | 大腸癌 / 転移 / GFP / 生体顕微鏡 / 血管新生 |
Research Abstract |
1ヒト大腸癌のヌードマウス同所移植自然転移系の樹立 ヒト大腸癌細胞株のヌードマウス盲腸内移植による自然肝転移モデルを作製した。その際、癌細胞株をPBSまたは細胞培養液に浮遊しマウス盲腸漿膜下に注入した場合、局所腫瘍形成率と肝転移形成率はともに低率であった。そこで癌細胞を細胞外基質蛋白ゲル(マトリゲル)に浮遊して盲腸漿膜下注入を試みた結果、高転移性癌細胞株ではより高率に局所腫瘍形成と肝転移を得た。一方、低転移株ではマトリゲルによる転移九進効果を認めなかった。 2腫瘍血管新生の検討 大腸癌細胞株の血管新生因子発現をRT-PCR法およびELISA法で確認した。使用した4細胞株はすべてVEGF陽性であり、高肝転移株は低肝転移株より有意に高産生成であった。同所移植腫瘍のヒトVEGF免疫組織科学では、4細胞株はすべてVEGF陽性で高肝転移株でより強かった。抗マウスCD31抗体による血管内皮染色では、マトリゲル法で移植24時間後より腫瘍辺縁に血管の誘導を認め、7日後には腫瘍内に高密度の新生血管が認められた。 Microvessel densityは高肝転移株が低肝転移株より有意に高値であった。VEGF-C,VEGF-Dの発現をRT-PCR法で確認したところ、4細胞株はすべてVEGF-C陰性で、CX-1を除く3細胞株でVEGF-D陽性であった。 3生体蛍光顕微鏡によるマウス微小循環の解析 生体蛍光顕微鏡システムを導入し、GFP導入ヒト大腸癌細胞株のヌードマウス盲腸内移植局所における腫瘍血管新生像を解析した。その結果、移植後の早期より著明な腫瘍血管が誘導されることを確認した。また、リンパ管浸潤・微小リンパ節転移像の観察が可能であった。 4NOD/SCID-Huの作製 健丈人volunteerより骨髄細胞の提供を受け、ヒト大腸癌細胞株とともにマトリゲルに浮遊してNOD/SCIDマウスに移植した。抗ヒト免疫組織化学では造血幹細胞と思われる陽性細胞の散在を認めたが、ヒト細胞由来の血管新生像は認められなかった。
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Research Products
(1 results)