2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11557110
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
玉置 哲也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (30009592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 裕 高研バイオサイエンス研究所, 所長 (90013812)
山田 宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (70275361)
川上 守 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20195051)
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Keywords | 焼成骨(True Bone Ceramics:TBC) / 脊椎前方固定術 |
Research Abstract |
現在までに牛骨を高温処理した焼成骨(True Bone Ceramics:TBC)を脊椎固定術に応用するために基礎的研究を行い、TBCは生体に順応できる代用骨であることを確認してきている。しかしながら、TBCは圧縮強度が生体骨に比して脆弱なことから、ストレスの加わる条件下における有用性を確認する必要があった。今回は立位歩行を行うサル6匹を対象として、脊椎前方固定に外側に皮質構造を持ち内側に海面骨構造を持つmonocortical-cancellous TBCを利用する実験を行った。すなわち、サルの第5腰椎を亜全摘し、TBCで置換し、第4-6椎体をTSRH spinal systemの裸子2本と1本のrodにて固定した。術後経時的にX線撮影を行い脊椎アライメント、クリアーゾーンの有無および骨形成の状態を観察したが、いずれの個体においても偽関節あるいは移植TBCの圧壊などは観察されなかった。10ヶ月後に摘出した標本では力学的強度は圧縮強度は110Mpa,ねじり剛性率は11.8Nm/deg,破断時トルクは160Nmと充分な強度が得られていた。また硬組織標本では新生骨はTBCの最大の特徴である三次元的につながった天然の骨梁構造内に侵入し、TBCと繊維性組織などの介在物を介さずに直接コンタクトしているのが観察された。10ヶ月の時点での新生骨は旺盛な骨新生を示す類骨はあまり観察されず、大部分が石灰化骨に成長していた。今回の結果から、monocortical-cancellous TBCは最も単純な内固定材料と併用することで充分脊椎前方固定術に利用出来ることが確認できた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Minamide A.,Tamaki T., et al: "An experimental approach to spinal fusion using sintered bovine bone in a pig model"Journal of Spinal Disorders. 13(2). 156-164 (2000)
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[Publications] 南出晃人,玉置哲也 他: "焼成骨材料の脊椎固定術への応用に関する実験的研究"臨床整形外科. 34(4). 553-559 (1999)
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[Publications] 南出晃人,玉置哲也 他: "脊椎固定術におけるBMPの担体の検討"日本脊椎外科学会雑誌. 10(1). 165 (1999)
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[Publications] Hashizume H.,Tamaki T., et al: "Changes in the extracellular matrix on the surface of sintered bovine bone implanted in the femur of a rabbit : An immunohistochemical study"Journal of Orthopaedic Science. 3. 42-53 (1998)
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[Publications] 南出晃人,玉置哲也 他: "人工椎体に焼成骨材料を応用した実験的研究"日本整形外科学会雑誌. 72(8). S1590 (1998)
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[Publications] 南出晃人,玉置哲也 他: "rhBMP-2と焼成骨を用いた脊椎後側方固定術"日本脊椎外科学会雑誌. 9(1). 292 (1998)
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[Publications] 南出晃人,玉置哲也 他: "焼成骨を材料とした人工椎体の開発に関する実験"日本脊椎外科学会雑誌. 9(1). 324 (1998)
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[Publications] 南出晃人,玉置哲也 他: "牛焼成骨(True Bone Ceramics)を用いた脊椎後側方固定術の実験的研究"日本パラプレジア医学会雑誌. 11(1). 158 (1998)