1999 Fiscal Year Annual Research Report
臨床応用可能な新たな人工赤血球・人工酸素供与体の開発と応用に関する研究
Project/Area Number |
11557112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐久間 一郎 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (40260393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富樫 廣子 北海道大学, 医学部, 助教授 (20113590)
吉岡 充弘 北海道大学, 医学部, 教授 (40182729)
藤井 聡 北海道大学, 医学部・付属病院, 講師 (90291228)
福島 昭二 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (80248103)
仲井 邦彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00291336)
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Keywords | 人工赤血球 / ヘモグロビン修飾体 / 一酸化窒素 / 血小板凝集能 / 血小板粘着能 / ポリエチレングリコール / S-ニトロソヘモグロビン / パーフルオロカーボン |
Research Abstract |
人工赤血球として現在まで開発されたヘモグロビン(Hb)修飾体では、一酸化窒素(NO)の消去による血圧上昇、血小板の活性化・凝集亢進が惹起され、臨床応用上副作用として問題となる。これはHb分子中のヘムが、血管内皮細胞や神経終末より分泌されるNOの作用を消去するためと考えられる。本研究では臨床応用可能な新たな人工赤血球として、Hb修飾体のSH基をS-ニトロソ(SNO)化し、NO供与能を有するSNO-Hb修飾体を開発すること、また、新たな人工酸素供与体の創製することを企図した。 1.新たな分子サイズの大きなHb修飾体(新たなPEGを導入したPEG-Hb)を作製し、さらにそれをSNO化したSNO-PEG-Hbを合成した(研究分担者仲井)。 2.ラットへの静注後のPEG-HbおよびSNO-PEG-HbのNO部分の血中半減期を計測した(研究分担者仲井)。また、PEG-HbおよびSNO-PEG-Hb静注後の循環動態への影響を計測し、血中・脳内NO濃度をマイクロダイアリシス法で経時測定した(研究分担者富樫)。さらに脳内ミトコンドリア内酸素濃度を特殊色素を用い、脳への酸素供与能を検索した(研究代表者佐久間および研究協力者坂野上)。 3.ラットへのHb、SNO-Hb、PEG-HbおよびSNO-PEG-Hb静注後の各種Hb修飾体の血小板活性化を比較した(レーザー散乱光を用いた血小板凝集能の解析)(研究分担者藤井)。また、血中セロトニンへの影響を検索した(研究分担者富樫)。 4.Hb、SNO-Hb、PEG-HbおよびSNO-PEG-Hbのin vitroでのヒト血小板粘着能および接着因子発現への影響を比較した(研究分担者藤井)。 5.新規乳化機を用い、パーフルオロカーボン用のエマルジョンを開発し、その物性を検索した(研究代表者佐久間、研究分担者仲井および研究分担者福島)。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤井ひとみ: "赤血球代替物性能評価の方法の開発と臨床試験"人工血液. 7(1). 7-15 (1999)
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[Publications] 佐久間一郎: "人工血液の設計とガス状メディエータ"集中治療. 5(5). 477-485 (1999)
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[Publications] 佐久間一郎: "SNO-hemoglobinの人工酸素運搬体としての応用"血液と内皮. 9(増刊). 71-82 (1999)
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[Publications] 佐久間一郎: "ヘモグロビンと一酸化窒素との相互作用を考慮したヘモグロビン系酸素運搬体の設計"人工血液. 7(2). 40-44 (1999)
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[Publications] Nakai, K.: "Recent Advances in Nitric Oxide Research"Springer-Verlag, Tokyo. 33-45 (1999)
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[Publications] Sakanoue, J.: "Oxygen Transport to Tissue XXI"Plenum Press, New York (in press). (2000)