2000 Fiscal Year Annual Research Report
甲状腺ホルモントランスポーター遺伝子群による血液脳関門モデルのデザイン
Project/Area Number |
11557188
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿部 高明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80292209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八尾 寛 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00144353)
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Keywords | 有機アニオントランスポーター / 甲状腺ホルモン / アデノウイルス / 血液脳関門 / 脈絡叢 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
有機アニオントランスポーターを発現させた培養細胞を用いて、神経系への薬物の取り込みを行う試みが数多くなされてきたが、発現量の少なさや、導入の困難さから研究が進んでいなかった。我々は動物細胞で働くCAGプロモーターを含むコスミドベクターにLST1、LST2のcoding領域を挿入した。このベクターをpackagingしたのち大腸菌に感染させた。以上の方法で作製したコンストラクトをアデノウイルスゲノムDNAと共にリン酸カルシウム法でHEK293細胞に導入した。293細胞内でコスミドベクターとアデノウイルスゲノムDNAとの間で相同組み換えがおき、LST1,LST2組み換えアデノウイルスができた細胞のみが293細胞の膨化と細胞死によるplaqueを形成した。次いでLST1,LST2の蛋白が発現していることを確認するために、PCRによりバンドが認められたサンプル(ウイルス)を15cm dishに培養した293細胞に感染させ、細胞ごと回収しWestern blot法でLST1は81kDaに、LST2は88kDaに、いずれもコントロールの293細胞に対して有意なシグナルを確認した。シグナルが確認できたサンプルからウイルスを大量に作製するため、15cm dishに培養した293細胞を1サンプルにつき30plate用意し、全てにウイルスを感染させ細胞ごと回収し、超遠心及び透析によりウイルスを精製した。精製されたウイルス液のvirus titerを蛋白定量により近似したところ、LST1組み換えアデノウイルスは1.26×10^*10PFU/ml、LST2組み換えアデノウイルスは1.48×10^<10>PFU/mlであった。更に近似したvirus titerに従い、濃度を振って希釈したアデノウイルスを96穴plateに培養した293細胞に感染させ、比色法によりIC50を与えるウイルス濃度を求めた。LST1組み換えアデノウイルスはIC50=0.15PFU/cell、LST2組み換えアデノウイルスはIC50=0.2PFU/cellであった。 LST1およびLST2組み換えアデノウイルスを培地中に投与したヒト培養肝細胞(PLC/PRF-5、HT-17、HepG2)は胆汁酸、ステロイドホルモンをベースに比べて薬30〜100倍取り込み、効果的な有機アニオントランスポーターの遺伝子導入方法が確立された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Abe T. et al.: "Identification of a novel gene family encoding human liver-specific organic anion transporter LST-1."J.Biol.Chem.. 274. 17159-17183 (1999)
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[Publications] Kakyo M. et al.: "Molecular characterization and functional regulation of a novel rat liver-specific organic anion transporter rlst- 1"Gastroenterology. 117. 770-775 (1999)
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[Publications] Kakyo M. et al.: "Immunohistochemical distribution and functional characterization of an organic anion transporting polypeptide2 (oatp2)."FEBS Lett.. 343-346 (1999)
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[Publications] Abe T. et al.: "Molecular characterization and tissue distribution of a new organic anion transporter subtype (oatp3) that transport thyroid hormones and taurocholate and comparison with oatp2"J.Biol.Chem.. 273. 22395-22401 (1998)
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[Publications] Tokui T. et al.: "Pravastatin, an HMG-CoA reductase inhibitor, is transported by rat liver organic anion transporting polypeptide, oatp2."Pharmaceutical Res.. 16. 912-916 (1999)
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[Publications] Nishio T.: "Molecular identification of a novel organic anion transporter moatpl, which transports prostaglandin D2, leukotriene C4 and taurocholate."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 275. 946-954 (2000)