1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11557196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中条 茂男 昭和大学, 薬学部, 助教授 (50119236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 敬浩 昭和大学, 組み換えDNA室, 助手 (40297015)
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
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Keywords | シヌクレイン / PNP14 / 神経変性疾患 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
シヌクレインファミリーはα、β、γの三種類のタンパク質から成ることが明らかにされている。本研究は、アルツハイマー病、パーキンソン病(PD)、多系統萎縮症などの神経変性疾患に関与している可能性が示唆されているαシヌクレイン、及び我々により最初に発見されたβシヌクレインの生理機能を明らかにする目的で行われているものである。 本年度は細胞レベル、in vitro実験、動物の個体レベルにおける実験により以下の結果を得た。 1 PC12細胞にはヒトαシヌクレインを、Neuro2a細胞にはヒトβシヌクレイン遺伝子を導入し、安定高発現細胞株を樹立した。現在、野生型細胞との違いについて検討中である。 2 哺乳動物を用いた機能解析には、下等動物における存在意義を明らかにすることも重要な手がかりを与えるものと期待される。そこで、ヘビ(アオダイショウ)及びカエル(ウシガエル)の脳からRNAを調製し、cDNAライブラリーを作製した。現在、ライブラリーからファミリータンパク質のスクリーニングを行っている。 3 動物の個体レベルにおける解析において、ヒト野生型α、あるいはβシヌクレインを高発現したトランスジェニック(Tg)マウスを作成した。両Tgマウス共、特異抗体を用いた免疫学的解析により、高発現していることを確認した。現在、表現型の変化は認められないが、さらに詳細な解析を行っている。また、家族性PDで明らかにされた遺伝子上の変異に基づき、ヒト変異cDNAを構築した。これにより発現する変異タンパク質は、A30P、A53Tとなる。変異遺伝子を導入したTgマウスの作成に着手するところである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中条茂男: "シヌクレインファミリー分子の生化学と機能"BRAIN MEDICAL. 11. 383-389 (1999)
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[Publications] Okochi,M.: "Constitutive phosphorylation of the Parkinoson's disease associated α-syn uclein"J.Biol.Chem.. 275. 390-397 (2000)
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[Publications] Zhou,C.J.: "Cellular distribution of the specific rariants of the reception for pituitary adenylase ativating polypeptide in the rat brain"Mol.Brain.Res.. 75. 150-158 (2000)