1999 Fiscal Year Annual Research Report
プリン代謝酸素欠損を標的とした選択的癌化学療法の開発に関する研究
Project/Area Number |
11557205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
登 勉 三重大学, 医学部, 教授 (60106995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 寛 中外製薬株式会社, 創薬第二研究所, 主任研究員
堀 浩樹 三重大学, 医学部, 助手 (40252366)
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Keywords | MTAP / RT-PCR / 遺伝子欠失 |
Research Abstract |
正常細胞との代謝の差違を利用した選択的治療の実施には、MTAP欠損の正確な診断が不可欠である。従来、MTAP酵素欠損の診断は、酵素活性を直接測定して行っていた。しかし、この方法は、市販されていない放射標識MTAを自前で製造しなければならない為、煩雑で研究室レベルの測定法であった。研究代表者により開発されたウエスターン・ブロット法は、原発肺癌組織での有用性が証明された。その後、研究代表者は、MTAP遺伝子の構造解析を行い、MTAP酵素欠損は遺伝子欠失に起因し、しかも常に3'末端の第8エクソンが消失していることを報告した。更に、MTAP偽遺伝子が3番染色体長腕に存在することを発見し、偽遺伝子をコントロールにしたpolymerase chain reaction(PCR)法による遺伝子診断が可能となった。平成11年度には、多くの検体を定量的に処理できるようにTaqman chemistryに基づくreal-time PCRを用いた遺伝子診断法を開発した。方法を簡略に述べると、MTAPエクソン8と偽遺伝子それぞれのPCR増幅部位に内部プローブ(Taqmanプローブ)を設計し、PCR反応を行う。各サイクル毎にTaqmanプローブから遊離した蛍光が励起されるので、PCR産物を定量的に測定できる。偽遺伝子からのPCR産物の量と比較して、遺伝子欠失の診断を行う。この方法を用いてAdult T-cell leukemia(ATL)患者検体を検討したところ、白血病細胞比率が30%の検体でも正確にホモ接合性欠失を診断できた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.F.Wong,et al.: "Methylation of p16^<INK4A> in primary gynecologic malignancy"Cancer Letters. 136. 231-235 (1999)
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[Publications] Tendai J.M'soka, et al.: "Detection of Methylthioadenosine Phosphorylase(MTAP) and p16 Gene Deletion in T-cell Acute Lymphoblastic Leukemia by Real-Time Quantitative PCR Assay"Leukemia発表予定. (2000)