2000 Fiscal Year Annual Research Report
「地下水人工涵養と地下水位変動」の制御システムの開発
Project/Area Number |
11558004
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
肥田 登 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (70015832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 紀治 清水建設株式会社, 技術研究所, 主席研究員
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Keywords | ピエゾメータ / 地下水位 / 水理水頭 / 地下水温 / ピエゾメータ / 観測井 / 扇状地 / 制御システム |
Research Abstract |
平成12年度交付申請書に記載した「研究目的・研究実施計画」に従って得られた新たな知見等の成果は,概ね次のとうりである. 1,六郷扇状地の扇央および扇端のピエゾメータ群(各20m,50m,100m深)による水理水頭(標高,m)の自動継続観測の結果,水理水頭の年変化について次の結果を得た.(1),扇央20m深の水理水頭:約53〜58mの変動幅をもって推移する.(2),扇央50m深の水理水頭:約52〜56.6mの変動幅をもって推移する.(3),扇央100m深の水理水頭:約40〜42.2mの変動幅をもって推移する.(4),扇端20m深の水理水頭:約44〜47mの変動幅をもって推移する.(5),扇端50m深の水理水頭:20m深と同様に約44〜47mの変動幅をもって推移する.ただし,時期(水位の低下期)によっては,20m深の水理水頭よりも50m深の水理水頭の方が若干高く現れる.(6),扇端100m深の水理水頭:約36.2〜38.2mの変動幅をもって推移する.(7),積雪による道路消雪用井戸の揚水の間,扇端の20m深と50m深の水理水頭は急激に低下する.低下の変動幅は50m深のピエゾメータにおいて大きく約4mに及ぶ.一方,この間,100m深のピエゾメータの水理水頭値は逆に若干の上昇に転じる. 2,扇央および扇端のピエゾメータ群の観測結果により,扇央においては,鉛直下方向への地下水流が存在し,扇端においては,特に50mよりも浅い範囲で上方向への地下水流が現れている. 3,これらのことは,扇央部は地下水人工涵養の実施域として適しており,人工涵養の効果が扇端域において現れることを示唆する. 4,扇央および扇端のピエゾメータ群(各20m,50m,100m深)による水温の自動継続観測の結果,示唆に富む記録が得られており,これらの記録は本研究の今後の展開に役立てられる.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 肥田登: "水文学:21世紀は"水の世紀""AERA Mook:地理学がわかる(朝日新聞社). No.48. 32-33 (1999)
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[Publications] 肥田登: "浸透池を用いた地下水人工涵養:地下水面の上昇と低下"日本地理学会発表要旨集. No.57. 200-201 (2000)
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[Publications] Hida,Noboru : "Annual changes of ground water level and hydraulic head in unconfined aquifer in Rokugo alluvial fan, Nortern Japan"International Congress,14-18 August 2000,Seoul, Korea, Abstracts. Abstr.. 176 (2000)
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[Publications] 三宅紀治: "未固結地盤を対象にした多層水圧測定孔と観測井の設置方法"地下水技術. 41・2. 1-11 (1999)
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[Publications] 三宅紀治: "首都圏における被圧地下水の課題と今後"地下水技術. 42・10. 24-31 (2000)
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[Publications] 三宅紀治: "層別揚水試験による複層地盤の透水性評価とCreagerによる推定値の比較"日本地下水学会2000年秋季講演会講演要旨. 116-121 (2000)