2000 Fiscal Year Annual Research Report
バイオフィルターを組み込んだ自己脱臭型コンポスト装置の開発
Project/Area Number |
11558078
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
荒木 信夫 長岡工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (30193072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室谷 憲男 三機工業(株), 技術研究所, 課長
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134971)
田中 一浩 長岡工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助手 (40259841)
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Keywords | バイオフィルター / コンポスト / 硝化細菌 / 脱臭 / 厨芥処理 |
Research Abstract |
自己消臭型のコンポスト装置を開発するために、反応器内にバイオフィルターを組み込み、コンポスト過程で発生する悪臭物質の除去性能を評価した。実験装置は1mφ×1.5mHの旋回スクープ撹拌方式のコンポスト装置で、昼食を提供する社員食堂から排出する厨芥を試料とした。バイオフィルターは活性汚泥を植種した1cm×1cm×1cmのポリウレタンキューブを袋状ネットに詰めてコンポスト装置上部に設置した。 まず、フィルターを設置せずに、厨芥のコンポスト化で発生する悪臭物質の濃度変化を追跡した。測定した物質はアンモニア、硫化水素、メチルカプタンである。気相中のこれら悪臭物質は厨芥の投入後1〜2日でピークとなり、アンモニアは最大200ppm、硫化水素は1.2ppm、メチルメルカプタンは0.3ppmであった。これら悪臭物質は約一週間後には極めて低濃度にまで徐々に減少した。 バイオフィルターを設置した系においては、アンモニアおよび硫化水素は僅かに減少させる効果が認められたが、メチルカプタンについては全く効果が無かった。この原因としては、バイオフィルターへの通気量が不足し、微生物と悪臭物質の接触効率が小さかったこと、気相部の温度変化が激しいために悪臭分解微生物の活性が保持されなかったことが考えられる。バイオフィルターに付着した汚泥内のアンモニア酸化細菌の動態を蛍光遺伝子プローブのFISH法を用いて追跡した。フィルター搾汁サンプル中には当初10^7/mLレベルの硝化細菌が検出されたが、運転を継続してもそのカウントが増加しなかった。
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