1999 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外マトリックスへのターゲティング技術を利用した細胞外環境設計とその応用
Project/Area Number |
11558081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 輝夫 山口大学, 医学部, 教授 (80036475)
顧 建国 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (30314420)
李 紹良 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (40252720)
野崎 周英 財団法人 化学及び血清療法研究所, 室長(研究職)
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Keywords | 細胞外マトリックス / インテグリン / 基底膜 / ラミニン / フィブロネクチン / マトリックス工学 |
Research Abstract |
様々な生理活性蛋白質を基底膜にターゲティングする新しい方法を開発するため、基底膜ターゲティングモジュールのクローニングとその発現系の構築を行った。 1)成体底膜の主要な構成分子であるラミニン-10/11に注目し、その細胞側レセプターとの結合部位と推定されるGドメインをコードするcDNAをPCR法を用いてクローニングした。このGドメインをコードするcDNAをミニフィブロネクチン発現ベクターpMTX1に挿入し、ミニフィブロネクチンとラミニンGドメインのキメラ蛋白質の発現ベクターを構築した。これをハムスターCHO細胞に導入し、キメラ蛋白質を強制発現させた。得られた遺伝子導入細胞を[35S]メチオニンで標識後、培地の分泌されたキメラ蛋白質を免疫沈降法により回収した結果、予想通りキメラ蛋白質の発現が確認されたものの、分泌量が極めて少なく、キメラ蛋白質の大量調製には不向きであることが予想された。現在、昆虫細胞での発現系の構築を進めている。 2)基底膜へのターゲティングモジュールとして、ラミニンγ鎖に存在するニドゲン結合ドメインを利用する方法を検討した。PCR法によりラミニンγ1鎖のニドゲン結合ドメインを増幅し、プラスミドにクローニングした後、これをミニフィブロネクチン発言ベクターに組み込み、ミニフィブロネクチン-γ1キメラ蛋白質の発現ベクターを構築した。これをCHO細胞に導入し、培地に分泌されたキメラ蛋白質をゼラチンカラムで精製した。しかし、得られたキメラ蛋白質はニドゲン結合活性を保持しておらず、基底膜へのターゲティングには使用できないことが判明した。今後、別の基底膜であるアグリンのラミニン結合ドメインを用いた基底膜ターゲティング法の開発を進める予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Manabe, R. et al.: "Alternatively spliced EDA segment regulates fibronectin-dependent cell cycle progression and mitogenic signal transduction"J. Biol. Chem.. 274. 5919-5924 (1999)
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[Publications] Satoi, S. et al.: "Different responses to surgical stress between extra domain A+ and plasma fibronectin"Clin. Exp. Pharmacol. Physiol.. 26. 225-229 (1999)
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[Publications] Gu, J. et al.: "Shc and FAX differentially regulate cell mobility and directionality modulated by PTEN"J. Cell Biol.. 146. 389-403 (1999)
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[Publications] Tamura, M. et al.: "PTEN interactions with focal adhesion kinase and suppression of the extra-cellular matrix-dependent PI 3-kinase/Akt cell survival pathway"L. Biol. Chem.. 274. 20693-20703 (1999)
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[Publications] Kikkawa, Y. et al.: "Integrin binding specificity of laminin-10/11: laminin-10/11 are recognized by α3β1,α6β1,and ,α6β4 integrins"J. Cell Sci.. 113. 869-876 (2000)
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[Publications] Naito, M. et al.: "The domains of human fibronectin mediating the binding of α antigen of mycobacteria that induces protective immunity against mycobacterial infection"Biochem. J.. (in press). (2000)