1999 Fiscal Year Annual Research Report
Cre/loxPを利用したジーントラップによる遺伝子改変マウスライブラリーの確立
Project/Area Number |
11558098
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡部 勝 大阪大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (30089875)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊川 正人 大阪大学, 遺伝情報実験施設, 助手 (20304066)
鈴木 宏志 中外製薬株式会社, 創薬資源研究所, 主任研究員
|
Keywords | ES細胞 / 遺伝子ノックアウト / ジーントラップ / Cre / loxP / Creリコンビナーゼ / コンディショナルノックアウト |
Research Abstract |
本研究は、Cre/loxPシステムを利用したジーントラップ法によりランダムに遺伝子を破壊したマウスを作製し、ライブラリーかすると同時に、第2世代のノックアウトに必要な臓器特異的、発生時基特異的なマウスのライブラリー化の道を開こうとするものである。 1)ES細胞でのジーントラップと破壊遺伝子の同定 PGKプロモーターの制御下に内在性遺伝子のpoly-A付加シグナルを利用してPuromycin耐性遺伝子を発現する、と同時に、内在性遺伝子のプロモーターの制御下にCreリコンビナーゼを発現する新規トラップベクターを開発した。このトラップベクターを用いてES細胞でジーントラップを行い、約600個の薬剤耐性クローンを単離、解析した。残念ながら、トラップベクターの構築不備等により、内在性遺伝子がトラップされたものは64クローンであった。トラップした遺伝子を3'-RACEにより解析した結果、既知遺伝子が9つ、ESTで報告されている遺伝子が2つ、それ以外は新規遺伝子であった。現在、ベクターを改良するとともに、トラップ実験を続けている。 2)ES細胞クローンからキメラマウス作製と解析 トラップした遺伝子を同定できたES細胞クローンから、順次キメラマウスを作製している。この結果、これまでに約10ラインの遺伝子欠損マウスを作製することに成功している。今後は、これら遺伝子欠損マウスの表現型を調べると同時に、遺伝性疾患との関連についても検討する。またトラップした遺伝子のプロモーターの制御下に働くCreリコンビナーゼが正しく発現しているかどうか検討し、コンディショナルノックアルトマウス作製時におけるCre発現トランスジェニックマウスとしての有効性を検討しつつある。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Harada YN. Et al.: "Postnatal growth failure,short life span, and onset of cellular senescence and subsequent immortalization in mice lacking the xeroderma pigmentosum group G gene"Mol Cell Biol. 19(3). 2366-2372 (1999)
-
[Publications] Harada Y. et al.: "Mutation in ankyrin repeats of the mouse Notch2 gene induces early embryonic lethality"Development. 126(15). 3415-3424 (1999)