2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11558104
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (70108223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 秀昭 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (50014163)
永井 正洋 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (10013971)
宮入 裕夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (50013892)
田中 茂男 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (30059688)
宗田 大 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50190864)
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Keywords | 生体材料 / 骨 / 再建医学 / 組織誘導 / 動物実験 |
Research Abstract |
本年度は,ラット頭蓋骨,ウサギ尺骨,イヌ脛骨における実験を行い,組織誘導法による骨再建について実験を進めた. 1.ラット頭蓋骨の再建 ラット頭蓋骨を露出して,幅5mm長さ10mm程度の骨欠損を設ける骨欠損モデルを開発した.骨欠損部を処置しない対照群においては,12週経過後も骨の自然再建が観察されず,再建方法を検討する実験系として適切であることが示された.骨欠損部を有機無機複合体膜で覆い,さらにその上を自家骨膜で覆った場合については,4週の時点で骨をカバーする複合体膜の外部に骨が誘導された.このことから,複合体膜を利用して骨膜移植を行い骨を再建することが有効であることが示された. 2.ウサギ尺骨の再建 ウサギ尺骨骨幹部を長さ15mmに渡って開窓し骨髄腔を露出させた.そして対照群ではそのまま軟組織で覆い,実験群では複合体膜で覆ったのち軟組織を元に戻した.対照群では12週系か後も開窓部うを閉鎖されなかったのに対し,実験群では12週で閉鎖されており,複合体膜による組織誘導法が有効であることが示された. 3.イヌ脛骨の再建 イヌ脛骨を20mmにわたって完全離断し,自家頭蓋骨由来の骨膜とともに,複合体膜で骨欠損部を覆って骨再建を目指した.術後早期の石灰化像を認めたが,創外固定器のルーズニングを生じ完全な骨再建はできなかったが,これは手技的なもので,膜のよる誘導自体は有効であった.
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[Publications] 小山富久,高久田和夫,菊池正紀,田中順三,松本裕子,宮入裕夫: "β-TCP/ポリ乳酸系コポリマー膜による骨再建(第3報 遊離骨膜による骨再建)"バイオメカニクス学会雑誌. 6.1. 31-32 (2000)