2000 Fiscal Year Annual Research Report
500μmの深度のCa^<2+>トランジエントを1ミリ秒で捉える多光子顕微鏡の試作
Project/Area Number |
11558107
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 収 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90192674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 忠男 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60304010)
井上 康志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60294047)
高松 哲郎 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40154900)
市原 昭 (株)横河総合研究所, 理事(研究職)
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Keywords | 多光子顕微鏡 / 多光子過程 / マイクロレンズアレイ / カルシウムイオンウェーブ / カルシウムイオントランジエント |
Research Abstract |
初年度に一通り組み上げ・開発した顕微鏡システムの特性を把握し,かつ最高性能を実現できるよう改善すべきところを見極めた.また,実際にラット摘出心を用いてCa^<2+>のウェーヴとトランジエントの測定を試みた.具体的には,ラットの摘出心の経冠動脈にカルシウム蛍光指示薬を負荷し,顕微鏡チャンバーに固定,Tyrode液で灌流した.指示薬としてはFluo3をまず用い,Fluo-4,Calcium Green-1,Indo-1等の指示薬についても適宜試した.実験条件の最適化は,前年度に得られた知見をもとに行い,特に,使用する励起光源の検討(波長,パルス幅,パルスピーク強度,繰り返し周波数),励起焦点数および焦点密度,蛍光指示薬の選択と摘出心への導入条件(温度,蛍光色素濃度,導入時間)に重点をおいて研究を遂行した. また,最適化された実験条件での,蛍光画像検出の時間分解能,観察可能な最大深度を実験的にもとめ,その結果を理論的に解釈した.同時に,これらの実験により得られた結果から,ウェーヴ及びトランジエントの時間発展を解析した.これらのデータを培養心筋,単離心筋,心筋組織塊などで得られた従来のデータと比較し,また,比較対象がないデータについては従来唱えられてきた説との整合性を確かめた.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Fujita,O.Nakamura,T.Kaneko,M.Oyamada,T.Takamatsu and S.Kawata: "Confocal multipoint multiphoton excitation microscope with microlens and pinhole arrays"Optics Communications. 174. 7-12 (2000)
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[Publications] K.Fujita,T.Kaneko,O.Nakamura,M.Oyamada,T.Takamatsu and S.Kawata: "Real-time Ca ion wave imaging in living rat-cardiac muscle cells by a confocal multiphoton microscope with a microlens-pinhole array scanner"Proc.of SPIE. 3921・15. 305-312 (2000)
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[Publications] N.Smith,K.Fujita,O.Nakamura and S.Kawata: "Three-dimentional subsurface microprocessing of collagen by ultrashor laser pulses"Applied Physics Letters. 78・7. 999-1001 (2001)